Barrett-Jackson Auction Company

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アメリカの世界最大級のオークション会社バレット・ジャクソンが2023年1月21日〜29日に開催するスコッツデール・オークションで、テレビや映画で有名になった車両を出品すると発表した。1989年の映画『バットマン』に出てきた世界で唯一のタービン駆動「バットモービル」(出品番号1324)、映画『ワイルド・スピード MEGA MAX』でテズが運転していたフォードギャラクシー(出品番号1023)、TVシリーズ『マンスターズ』に登場した1930年のポンティアック「マンスター・コーチ」(出品番号1100)など、映画・ドラママニアにはたまらない劇中車のレプリカが出品される。

【画像】人目を引くような劇中車のコレクターカーを手に入れるチャンス!(写真36点)

バレットジャクソンの会長兼CEOであるクレイグ・ジャクソンは次のように述べている。
「ムービーカーには独自の役割があり、それを運転する俳優と同じように作品を象徴する存在になり得ます」「例えば、1989年版バットモービルは、アメリカの天才映画監督ティム・バートンの創造力によって生まれました。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のマーティ・マクフライのトヨタSR5のように、今回出品されるすべてのムービーカーは、ハリウッドとテレビの歴史においてユニークな地位を確立しているのです」

1989年のバットモービルのレプリカ(出品番号1324)は、世界で唯一の本当にタービンで駆動するバットモービルだ。オハイオ州の自動車修復家でありデザイナーでもあるケーシー・プチ氏によって製作され、オリジナルに忠実に再現されている。この一点物のボディは、グラスファイバーとアルミニウムで作られ、コクピットのシャシーはスチール製だ。ボーイング社のターボシャフトエンジンを搭載し、0-60mph加速3.9秒、最高速度は185mphだ。

1960年代のTVドラマ『マンスターズ』で有名になった1930年製ポンティアック「マンスター・コーチ」のレプリカ(出品番号1100)は、最も正確に作られたレプリカの一台だとオーナーは話している。この車はV8エンジンとオートマチックトランスミッションを搭載し、細部に至るまで完璧に再現されている。

1995年のマンスターズ・ドラギュラの棺桶カーのレプリカ(出品番号995.1)は、フリンジボブルが付いたカスタムパープルベロアーの内装、オリジナルと同じV字型のハンドル、キャンドルフリッカーのヘッドライトとフロントに付けられた有名な墓石を特徴としている。

バレットジャクソンの社長であるスティーブ・デイビス氏は、
「コレクターズカーの中には、説明の必要がないほど認知度の高い車もあります」「今回出品されるTVや映画の車のレプリカは、地元のCars & Coffeeといったミーティングで披露するのと同じように、所有すること自体が楽しいものです。もしあなたが、人目を引くようなコレクターカーやトラックを探しているなら、映画やテレビ番組のファンが欲しがるようなスター性のある車を私たちのスコッツデール・オークションの会場できっと見つけることができるでしょう」と話す。

1963年フォード ギャラクシー500 XL Rコードのレプリカ(出品番号1023)は、映画『ワイルド・スピード MEGA MAX』に登場した車だ。この車は、リュダクリスとして知られる俳優が演じるテジ・パーカーが映画で運転したものである。ジョージア州のマンソン・ホットロッドが製作したこの車は、当時としては珍しい427ci V8サイドオイラーエンジンと4速マニュアルトランスミッションが組み合わされている。

1985年トヨタSR5 4輪駆動ピックアップ(出品番号735)は、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズに出てくるマーティ・マクフライが、3作目のラストシーンで乗っていたトラックをオマージュしたものだ。22RE 2.4リッターエンジン、5速マニュアルミッションを搭載している。4輪駆動、アップグレードされたバンパー、KCライト付きロールバー、グレー一色のインテリア、新品のグッドイヤー ラングラータイヤに加え、ホバーボード、ナイキ「MAG」、グレイズ スポーツ年鑑、マーティーがジェニファーと湖にお泊まりデートに行くために使う寝袋2つといったコアなファンにもたまらない映画のレプリカアイテムも装備されている。

スコッツデール・オークションでは、2台の1967年フォード・マスタング・エレノア・トリビュート・エディション(出品番号1327と出品番号1427)も出品される予定だ。出品番号1327は、一からハンドビルドされ、特別にチューニングされた現代の475馬力の8気筒コヨーテエンジンとフォードパフォーマンス製の6速マニュアルトランスミッションが組み合わされている。このユニークな車両は、1967年のフォード・マスタング・ファストバックから始まり、2000年の映画『60セカンズ』の実際のサプライヤーから提供された部品も使って改造された。

もう1台のエレノア・トリビュート・エディション(出品番号1427)は、427ciにストロークされたフォードレーシング351Wエンジンを搭載し、T5マニュアルトランスミッションが組み合わされている。

映画、ドラマ、バンド、小説など魅力的なコンテンツには熱狂的なファンが数多く存在するが、どんなに好きで、詳しくなっても、そのコンテンツの当事者になることはできない。誰よりビートルズが好きでも、ジョンやポールになれるわけではないし、擦り切れるほど007シリーズを見ても、ジェームズ・ボンドにはなれない。しかしだからこそ、そのコンテンツの世界の登場人物になったかのような気分を味わえたり、世界観に浸れるアイテムというのは、ファンにとって計り知れない価値をもつ。

ゴッサム・シティのダークヒーロー。ドミニク・トレットといくつもの試練を乗り越えたファミリー。彼女とこっそりお泊まりキャンプに行くのに憧れるアメリカの高校生。今回紹介した車はオークションに出品される車であるため、当然「値段」がついてしまうが、彼らに憧れるファンにとってはフェラーリやブガッティにも劣らない「プライスレス」の価値があるに違いない。

Images: Barrett-Jackson Auction Company