76歳、暮らし上手の「片づけルール」3つ。水きりカゴもコンパクトに
神奈川県葉山町に住む、グレーヘアが素敵な76歳の坂井より子さん。主婦歴50年の主婦で、40代後半から15年ほど、自宅で料理教室を主宰していました。現在は、息子家族と娘家族と同居し、3世帯9人暮らし。ここでは、坂井さんの小さな暮らしのコツをまとめた『別冊天然生活 坂井より子さんの“いい”かげんの暮らし』(扶桑社刊)の中から、心地よく過ごすためのルールをご紹介します。
76歳、坂井より子さんの片づけのルール3つ
いつ訪れても、気持ちよく片づいている坂井より子さんのお宅。時間をかけて身についた片づけの習慣は、来客のため、家族のためというよりは「自分が気持ちよく作業できて、楽できるから」なのだといいます。
自分流の片づけシステムさえつくったら、あとはゆるく、無理なく継続するだけ。坂井さんが大切にしている、片づけの3つのルールを教えてもらいました。
ルール1:ついでにすませる
「片づけにまとまった時間をかけるのは面倒でしょう。私は全部、“ついで”です」と話す坂井さん。すべて「ついで」に、日常の動作のなかで無理なく家を整えます。体が自然に動くのは長年の習慣の賜物。
●ついでに全部ふき掃除
ふき掃除は決め事をつくらず、気づいたときに。
「きれいにしているつもりでも、棚の上を整えているときにほこりが目についちゃうことがあるんですよね。あれ、と思って、ついでに全部ふいてしまいます」
●床にものを残さない
どんなにものを広げても、最後はすべて元に戻し、床やテーブルの上に残さない。ついでに座布団もテーブルの下へしまって重ねれば、リビングはいつもすっきり、元どおり。
ルール2:指定席を決める
テーブルの上と床の上に、ものを置きっぱなしにしないことを徹底している坂井さん。そのためにも、ものにすべて指定席を決め、戻しやすくしているそう。
指定席をつくることでものの適量をキープでき、ため込まないので無理に押し込むこともなく、出しっぱなしを防げます。
●食器棚には種類別に収納
食器棚には大皿、小皿、茶碗、お椀など種類別に収納。よく使うものは取り出しやすい場所に、あまり使わないものは奥へ。6年前の建て替え時に決めた指定席が、ほぼそのまま変わらず続いている。
●調味料は並びを決める
油、酒、みりん、しょうゆなど、料理に使う調味料はあきビンに移し替え、市販のボトルポアラーヒンジをつけ、使いやすく。並びも決まっているので料理中も手に取りやすい。
ルール3:小さな達成感を積み重ねる
すべて片づけきったり、美しく並べた様子に満足したり。そんな小さな達成感の繰り返しこそ、主婦の仕事の醍醐味です。
「主婦は達成感の積み重ね。だって、だれもほめてくれないでしょう。きれいに片づけたり並べたりして、その様子を見て小さな達成感を感じることが、自分へのごほうびだと思うの。そうして満足感を感じられれば、家族にもやさしくなれますしね」
●レジ袋はたたんでサイズ別にしまう
「買い物から帰ったら一番大きなレジ袋にほかのレジ袋を全部ごそっと入れ、夜、落ち着いてからテレビを見ながらたたみます。持ち手を整え、縦に三つ折り、さらに三つ折りしてサイズ別に」。ピシッと収まっている様子が気持ちいい。
●水きりカゴを空にする
娘、息子世帯ととる夕飯は総勢9人。それでも水きりカゴがこんなにコンパクト。
「食器も調理器具も、使ったらそのつど洗い、ふいて元の場所に戻すのでこれで十分。最後に水きりカゴを空にすることで、達成感を感じるんです」
『別冊天然生活 坂井より子さんの“いい”かげんの暮らし』(扶桑社刊)では、毎日の積み重ねから生まれる暮らしの知恵や、家事の段取り、家族と楽しむ旬の味、普段の服とおでかけ服、お気に入りのクローゼットなど、坂井より子さんの生き方をたっぷりご紹介しています。ぜひチェックしてみてくださいね。