NTUSER.DATは、Windowsを使用する上で重要なファイルである。ファイルとレジストリハイブの関係は公式ドキュメントをご覧いただきたいが、Windows 11で行ったカスタマイズはユーザー設定がNTUSER.DAT、システム全体は%SystemRoot%\System32\ConfigフォルダーのSOFTWAREやSYSTEMファイルが担う。

%SystemRoot%\System32\Configフォルダー

本連載でもHKEY_CURRENT_USERキーに対して、特定の機能を抑止するTipsをたびたび紹介しているが、NTUSER.DATの肥大化を最小限に抑えるため、不要な要素は取り除いてきた。NTUSER.DATの肥大化はシステムパフォーマンスの低下につながり、Windows 9x時代のPCは最重要課題だったのである(筆者自身がWindows 9x時代から続く「数年に一回は再インストール」に執心しているからだろう)。

だが、Windows 10/11は「回復」機能もあり、昔ほどこだわる必要はない。視認性を高めた方が有益だと気付いた。そこで始めたのが、HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Shell Extensions\Blockedキーのコメント付与である。

「Win」+「X」キー→「A」キーと順に押すか、スタートを右クリック/長押しし、「ターミナル(Terminal)」をクリック/タップする

Windows PowerShellが起動したら「cd Desktop」を実行してデスクトップに移動してから、下記内容をコピー&ペーストして「Enter」キーを押す

reg export "HKCU\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Shell Extensions\Blocked" "HKCU-Blocked.reg"

レジストリファイルを任意のテキストエディターで開き、GUIDに続く「""」内に抑止したコンテキストメニュー名を入力する

レジストリファイルをダブルクリックし、「はい」→「OKと順にクリック/タップする

最近はCLSID(GUID)だけでは、どの機能を指すのがピンと来ないことが多く、Blockedキーの編集時に戸惑う場面があった。前述の理由で長年コメント(データ)は空のままにしてきたが、入力した数十バイトは誤差の範囲だろう。

レジストリエディターから見たBlockedキーの内容

残ったレジストリファイルはOneDriveのドキュメントフォルダーなどに移動しておけば、Windows 11を回復させた後でもPCメンテナンスがはかどるはずだ。

著者 : 阿久津良和 あくつよしかず 1972年生まれのITライター。PC総合誌やDOS/V専門誌、Windows専門誌など、各PC雑誌の編集部員を経たのちに独立。WindowsとLinuxをこよなく愛しつつ、PC関連の著書を多数手がける。近年はBtoCにとどまらず、BtoBソリューションの取材やインタビューが主戦場。休肝日を設けず日々飲み続けてきたが、γ-GTP値が急激に増加し、早急な対応を求められている。 この著者の記事一覧はこちら