16歳が欧州女子ツアー制覇!(撮影:GettyImages)

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サウジアラビアのジェダで開催された“アラムコ・チームシリーズ”。個人戦は16歳のドイツ人プロ、チアラ・ノアが世界ランキング17位のチャーリー・ハル(イングランド)をプレーオフで破り欧州女子ツアー初優勝を飾った。大会3日目の最終日に「65」をマークしたノアはトータル13アンダーでハルに並び戦いはプレーオフへ。2ホール連続でバーディを奪うとハルを退けた。
「まだまったく勝ったことが信じられない」とノア、「きっとうれしさはきょうの夜になってようやく分かると思う」と喜びを語った。
2006年にドイツで生まれたノアは3歳でゴルフを始めたという。7歳で英国に移住し9歳のときにはハンディキャップは「9」、ジュニア大会で勝利を収める選手へと成長した。11歳でイングランドの地方選抜チームに選出、13歳でハンディキャップ・ゼロのスクラッチプレーヤーとなると14歳でアマチュアとしてプロの大会に出場も果たした。
14歳のときのハンディキャップは+7、イングランドのナショナルチーム入り、その後ドバイへ移住した。
2020年にはアマチュアで“ドバイ・ムーンライト・クラシック”に出場しLETツアーデビューを果たした。しかしコロナ禍で多くのアマチュアの大会はキャンセル、21年にはLETの3試合の招待を受け参戦、その後ハンディキャップ+7.4のノアはプロ転向を決断し“ドバイ・ムーンライト・クラシック”をプロデビュー戦に選んだ。
QTからLETでのプレーを望んだが当時15歳のノアはLETの年齢規定(16歳)に満たなかったため、今年3月16日の誕生日で16歳を迎えると、LETの下部、アクセスツアーでプレー、“アムンディ・チェコ・レディス・チャレンジ”で2位に9打差をつける独走でプロ初勝利を挙げている。
ノアとハルが初めて出会ったのは6年前。2016年、AIG全英女子オープンを観戦していた当時10歳だったノアがハルと記念撮影をしている。最終日はプレー前にノアの父がその写真をハルに見せたという。
身長183センチと恵まれた体格のノア、「これからどこでどうプレーしていくか、まだぜんぜん分からない。ともかく今夜はリラックスして、ハンバーガーを食べて最高の眠りにつきたい」と世界の舞台を見据えて16歳は興奮した。(文・武川玲子=米国在住)

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