栃木県の文化の振興に長年力を尽くした人を称える文化功労者の表彰式が10日、宇都宮市の県公館で行われ今年度は2人が選ばれました。

今年度、県文化功労者に選ばれたのは栃木市の仏教美術の研究家北口英雄さん(84)と日光市の漆塗りの技術者佐藤則武さん(73)の2人です。

福田富一知事から2人に表彰状が贈られました。

北口さんは、大学を卒業後、県立高校の社会科の教師となりその後は、県立美術館と県立博物館のオープンに携わりました。

特に県内の仏像の研究に力を注ぎその成果を多くの本に残しました。

佐藤さんは、50年前に日光の社寺の文化財保存会に漆塗りの技術員として入って以来世界遺産の二社一寺の保存や修理に携わってきました。

日光東照宮の陽明門をはじめ90棟を超える国宝や重要文化財の修繕などを行い10月末には、個人として初めて国が選ぶ保存すべき伝統技術の保持者に追加認定されました。

1949年から始まった県文化功労者はこれで154人となり、福田知事は、「栃木県の文化の振興に2人の果たされた功績は素晴らしいものがあり心から敬意と感謝を表したい」と祝いの言葉を贈りました。