起床時間にアラームをセットする人は多いはずですが、アラームと同時に「スヌーズ」を設定して二度寝を防いでいる人もやはり多いはず。ノートルダム大学の研究者が行った調査により、目覚まし時計を利用する人の半分以上が1回目のアラームでは起きず、2回目あるいは3回目以降のスヌーズで目を覚ましていることが分かりました。

Snoozing: an examination of a common method of waking | SLEEP | Oxford Academic

https://doi.org/10.1093/sleep/zsac184

Most of Us Hit Snooze. But What Is It Actually Doing to Us? : ScienceAlert

https://www.sciencealert.com/most-of-us-hit-snooze-but-what-is-it-actually-doing-to-us

Hitting the snooze button? You’re far from alone, study shows | News | Notre Dame News | University of Notre Dame

https://news.nd.edu/news/hitting-the-snooze-button-youre-far-from-alone-study-shows/

ノートルダム大学のスティーブン・マッティン氏らが普段フルタイムで働く450人の睡眠状況を調査したところ、実に57%が二度寝をしていたとのこと。二度寝の傾向は性別や年齢でも変わり、女性は男性よりも50%多く、夜更かしをする人、年齢が若い人ほど頻繁に二度寝をする傾向にありました。

二度寝をすることの健康への影響については、先行研究により「10分程度の睡眠延長に体力回復効果は期待できない」「睡眠を誘導する化学物質が分泌されるため脳が混乱する」という結果が出ています。



今回の研究でも「二度寝をする人は、そうでない人よりも睡眠障害の兆候を示す睡眠パターンを持っている傾向にある」という結果が示されましたが、二度寝と健康を関連付ける決定的な証拠は見つからなかったそうです。その代わりにわかったのが「アラームそのものが良くない」ということです。

人は好きなだけ眠ると、目覚める直前に体がストレス反応を起こします。この生理的な反応が、目覚めたときのスッキリ感につながるのですが、アラームで目覚めた場合は反応が起こらず、脳内化学物質が異常な状態で目覚めることになってしまいます。また、アラームで自然な睡眠サイクルが乱され、疲労感などを伴う強い眠気が引き起こされる可能性があります。



研究チームは「スヌーズボタンの回数を減らすよりも、より多くの睡眠、つまり適切な長さの睡眠をとり、規則正しいスケジュールで過ごし、できるだけ穏やかで邪魔されない睡眠をとることが重要なのです」と述べました。