この道一筋に力を尽くしてきた人に贈られる秋の叙勲が発表され栃木県関係では58人が受章しました。

栃木県関係では政治や企業経営などで功績をあげた人に贈られる旭日章が13人、公共の仕事に長年携わり成果を残した人に贈られる瑞宝章を45人が受章しました。

旭日双光章を受章した柳岡芳彦さん80歳です。次世代型路面電車LRTの工事が進む宇都宮市満美穴町のそば店手打ちそば「若森」で50年以上腕を振るっています。

柳岡さんは1971年に若森を創業、1981年にこの地に移転し、現在は2代目店主で長男の孝則さんと親子2代で店を切り盛りしています。

「挽きたて、打ちたて、茹でたて」の三たてが美味しさの条件とされるそば、若森では電動の石臼製粉機を導入し自家製粉にこだわります。

店でそばを提供する一方で2002年に県内のそば店で作る団体の理事長に就任、この年、旧今市市で初めての「今市そばまつり」が開かれました。

今市そばまつりは2006年に旧日光市との合併に伴い「日光そばまつり」に名前を変え、およそ10万人が訪れる日光の秋の風物詩として親しまれてきました。

しかし、新型コロナウイルスの影響で中止になる前の2019年の開催を最後にそばまつりは廃止となりました。

一方、最も多いときには380人いた組合員も180人まで減りました。

そしてオープン当時は栗林だったというお店の周辺はLRTの導入で大きく様変わりしています。

時代が移り変わっても、毎日食べても飽きないという大好きなそばをもっと多くの人に味わってもらいたいという情熱は変わりません。

柳岡さんはこれからも挑戦を続けます。