ジュニパーネットワークスは7月6日、サービスプロバイダー向け製品「Cloud Metro」のビジョンと戦略の強化を発表した。これにより、同社はAIを活用したクラウド対応の自動化機能を搭載し、次世代のクラウドメトロインフラの構築に特化した高性能ネットワークシステムを提供する。

新製品は、エネルギー効率に優れた適応性の高い電源設計を特徴としており、使用していない機能やパケット転送エンジン(PFE)の電源を自動的にオフにする。また、取り外し可能なモジュール式電源シェルフ設計により、同じシャーシの中で最大48倍の帯域幅の拡張に対応し電力を削減する。

また、新製品は最新世代のシリコン、優れたシステム設計、AIに対応したDevice OaaS(デバイス オンボーディング アズ ア サービス)を活用することによって、総所有コスト(TCO)を最大71%削減するという。

加えて、ゼロトラストセキュリティがオプションではなく標準搭載されており、積極的なサービステスト、モニタリング、および復旧を提供するために、アクティブなサービス保証が組み込まれている。

今回発表された主要な新製品は以下の通り。

Juniper Paragon AaaS(オートメーション アズ ア サービス)は、クラウド対応の自動化機能で、これまで数カ月かかっていたサービス提供開始までの時間を数分単位に縮める。

Juniper AI-Enabled Device OaaS(オンボーディング アズ ア サービス)は、Juniper Paragon AaaSを活用した初のユースケースで、デバイスのオンボーディング時間を短縮する。

Juniper Networks ACX7000は、クラウドメトロの展開に適したマルチサービスルータ。競合製品と比較して電力消費量を最大77%削減し、スペース効率が最大64%向上しているという。

Juniper Networks ACX7000

テストエージェント「Juniper Paragon Active Assurance」は、JUNOS OS Evolvedに内蔵されており、ACX7000の全モデルで利用可能。5G UE/gNBをエミュレートする新機能によって、制御プレーンとユーザープレーンの両方でトラフィックをシミュレーションして、各5Gネットワークスライスが期待されるSLAに確実に対応できるようになった。