これから始まる夏休み。外出自粛があけた今年はちょっとしたお出かけを考えている方も多いのでは? せっかくなら子どもと楽しめて非日常が味わえる場所がいいですよね。そこで今回は劇団四季について、動物・アミューズメント担当編集Yがご紹介します。

3歳から楽しめる!劇団四季の魅力

演劇大学出身の私。学生時代には毎週のように舞台を観に行っていましたが、なかでもディズニーミュージカル『ライオンキング』はお気に入りの作品のひとつです! そこで今回は、有明四季劇場にて上演中の『ライオンキング』を例に、劇団四季と作品の魅力についてレポート。

●創立69周年の老舗カンパニー

劇団四季の創立は1953年と歴史は古く、2023年に70周年を迎えます。現在では、俳優・技術スタッフ・経営スタッフを含めると約1400名が所属し、これは世界的に見ても最大規模の演劇集団なんだとか。

現在では日本国内に7つの専用劇場をもっていることも大きな特長。『ライオンキング』や『アナと雪の女王』、『オペラ座の怪人』などの海外の人気ミュージカルやファミリーミュージカルなど幅広い作品を上演しています。

そして、22年には細田守監督の大ヒットアニメーション映画『バケモノの子』を四季オリジナルのミュージカル作品として開幕。アニメの世界観そのままのミュージカルは、さまざまな世代から支持を獲得し、人気を博しています。

なんとなく劇団四季というと、歌・ダンス・お芝居で構成されるミュージカルのイメージが強いかと思いますが、お芝居だけの舞台・ストレートプレイと呼ばれる作品もこれまで多数上演。

新型コロナ感染拡大前の年間の総公演回数はなんと3000回以上! これは単純計算すると、毎日日本のどこかしらの劇場で8公演以上行われていることになります。恐るべき劇団四季…!

●分からないことは公式サイトですべて解決

初めてだと、上演作品やチケットの取り方などわからないことがたくさんあるかと思います。そんな方のために公式サイトでは、初心者向けの情報や公演紹介などが細かく掲載! サイトを参考にすれば面倒な調べものもなく、チケット予約までスムーズに進めます。

ちなみに劇団四季の公式サイトでロングラン公演と表示されているものは、「千秋楽(最終日)が決まってない公演」を指します。それだけ人気の作品でもあり、「また観たい!」と思ったときに再度足を運べるので、初心者さんはロングランと表記があるのものを選ぶのがいいかもしれません。

また、劇団四季の一部公演では子ども料金を設けています。エリアや公演は限られていますが、通常の料金に比べて低価格なので、こちらを利用するのも◎! 公演日によって価格も違うので、自分の都合と価格にあわせてチケット購入を検討してみてくださいね。

 

意外と迷うのが座席選び。今回ご紹介する『ライオンキング』ではS・A・B・C席があるのですが、個人的には初めての方にはS席のセンターゾーンがオススメです。

というのも、ライオンキングは舞台を全面的に使い、セットにも高さがあります。そのため、正面から見渡せるセンターゾーンだと、舞台を余すところなく観劇できるのでまずはこのエリアを選ぶのがいいかもしれません。ただ、どの公演も座席関係なしに楽しめるのでご安心を。

いざ劇場へ!劇団四季観劇で「あると便利」なもの

“演劇鑑賞”というと、少しハードルが高い印象があり、ドレスコードや持ち物が分からないという方もいるかと思います。じつは私も最初の観劇はそうでした…。

ただ、劇団四季の作品は、とくにドレスコードなどは設けてません。したがって、普段通りの格好でいけばOK!

しかし、意外に盲点なのが劇場内の温度。冷房がきいているので、少し寒いと感じることもしばしば…。現在コロナ対策の観点から、ブランケットの貸し出しを行っていないので、なにか羽織るものが1枚あると便利ですよ!

あとは「オペラグラス(双眼鏡)」もあると便利。もちろんなくても、舞台の雰囲気や音楽を十分に楽しめるのですが、オペラグラスがあることによって、役者さんの細やかな表情までチェックできるので持参するのもオススメです。

あとは当然ながら、チケットがないと劇場内へは入れないので、チケットの確認もお忘れなく。

●劇場にはワクワクがたくさん!<観劇編>

当日は開場の時間を確認のうえ、いざ劇場へ…! 消毒・検温を済ませてチケットをかざすと、すぐそこには公演グッズの売り場。かわいいぬいぐるみや今の時季にぴったりなタオル、そしてお菓子など多様なグッズが販売されています。

スケッチブックには、ぬり絵もついているので、お絵描きとぬり絵が同時に楽しめます。また、プログラムは、『ライオンキング』の魅力やキャストの情報などがこの1冊にまとめられているので、買って損はなし!

<キャスト表も楽しみの1つ!>

そして、プログラムとともにゲットしたいのが、こちらの当日のキャスト表。「なんで?」と思われる方もいらっしゃるかと思うのですが、劇団四季では、質の高い舞台を長く続けるために、日々キャストが変わっています。

そのため、プログラムのキャスト紹介は「1役に1人」という形ではなく、複数の俳優を掲載。それゆえに「〇〇役の人はなんて人だろう…?」と振り返ったときに分からないなんてことも…。そこで活躍するのが、出演者の表というわけです。

キャスト表は各階ロビーに置かれていますが、劇場内では電光掲示板にも同じ表が掲出されているので、そちらをスマホなどで撮影してもOKです。

●小さな子どもでも楽しめるワケ

そして、席に向かう前に小さなお子さんがいる方にぜひ知っておいて欲しいのが、インフォメーションにて、無料で借りることができる「シートクッション」です。有明の劇場では、130cm以下の子どものために、身長や座席に合わせた5種類のシートクッションが用意されています。

座席の上にこれを置くだけで、小さなお子さんも大人と同じくらいの目線で舞台を楽しむことができます。シートクッションを借りるには、お子さんと一緒にチケットを持ってインフォメーションカウンターへ。ちなみに終演後は自分の座席に置いたまま帰ってOKなので、手間もかかりません。

これにて基本的な準備は完了! なお、公演時間は1幕1時間以上なので、観劇前にトイレもお忘れなく…。

支度が整ったらいよいよ劇場内へ進み、あとは公演の開始を待つだけです。

『ライオンキング』のココに注目!

詳しいストーリーはぜひ劇場でご覧いただきたいのですが、今回は編集Yが選んだ、推しポイントを2つほど簡単にご紹介します。

<圧巻のオープニングでライオンキングの世界に没入>

まずは、オープニングの「サークル・オブ・ライフ」。こちらは歌番組でも披露されたことがあるのですが、実際の舞台はもっとスケールが大きく、鳥肌モノです…! 一気にライオンキングの世界に引き込まれ、魅了されること間違いなし。

とにかく幕が上がったときに響く、年を取ったヒヒの呪術師・ラフィキの歌声は何度聞いても感動と驚きが…! そして、その歌詞にはいのちのつながりを感じます。このシーンはサバンナに暮らすさまざま動物たちが出てくるので、これぞ「ライオンキング」というワクワク感がとまりません。

帰り際にこのぬいぐるみが欲しくなる…という方もきっと多いはず。

<あのフレーズでおなじみのシーンで前向きに>

2つ目は、「ハクナ・マタタ」。こちらはあの「心配ないさ」のフレーズでおなじみのシーンなのですが、成長したシンバの伸びる歌声には思わず聞き惚れてしまいます…!

育ての親的存在であり生涯の友だちとなる、ティモンとプンバァが登場するこの場面は、とにかく前向きになれる歌詞に元気をもらえます。そして、このナンバーが終わったあとは「ハクナ・マタタ」という言葉を思わず使ってしまうことでしょう。

●今年の夏休みは芸術に触れあってみては?

劇団四季では、今回ご紹介した『ライオンキング』のほかにも3歳のお子さんから楽しめる公演がたくさん! アニメで見たことのある作品も、ミュージカルになるとまた違う雰囲気が楽しめるのでオススメです。そして来年の70周年に向けた企画も待ち遠しい限り!

日によっては当日券なども販売されているので、ぜひ今年の夏休みは劇団四季の舞台を観に行ってみてはいかがでしょうか?