来日9年目のシーズンを迎えたウェリントン【写真:Getty Images】

写真拡大 (全2枚)

【インタビュー】怪物イブラヒモビッチ、快足ウインガーのリベリーを称賛

 湘南ベルマーレのブラジル人FWウェリントンは、現在Jリーグに所属する外国籍選手では7番目に長い日本9年目を迎えている。

 ドイツ、オランダと欧州リーグにも挑戦し、数々の選手とともにプレーしてきたなかで、「凄い」と印象に残った選手を聞いた。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小田智史/全2回の2回目)

   ◇   ◇   ◇

 ウェリントンと言えば、身長186センチ・体重89キロの恵まれた体躯を生かし、ポストプレーとエアバトルで起点となりながらゴールを陥れる。湘南2年目の2014年にはJ2リーグで2位の20得点、アビスパ福岡時代の17年にはJ2リーグ3位タイの19得点をマークし、ストライカーとしてのポテンシャルの高さを示した。

 日本での9年間でJ1通算26ゴール、J2通算46ゴールを積み上げてきたウェリントン。ドイツ、オランダを含めて数々の選手と対戦、同僚としてプレーしてきたなかで、衝撃を受けた選手が、ヴィッセル神戸時代の2019年にアメリカツアーで相まみえた元スウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモビッチ(ACミラン)だという。

「もともとイブラヒモビッチ選手のファンだったんです。2019年、(米メジャーリーグサッカーの)LAギャラクシーとの親善試合でしたけど、対戦できてすごく光栄でした。彼は身長が高い(195センチ)にもかかわらず技術が高く、プレー中の自信、落ち着きぶりを感じましたね」

 2人目に挙げたのが、元フランス代表MFフランク・リベリー(サレルニターナ)だった。母国ブラジルからドイツへ渡り、ホッフェンハイム初年度の2008-09シーズンに、当時バイエルン・ミュンヘンに所属していた全盛期のアタッカーと対峙して「格が違うと感じました」と振り返る。

「リベリー選手は頭の回転の早さ、判断の早さがほかの選手と比べて群を抜いていて、ドリブルも鋭く、技術の高さを含めて本当に別格でした。ちょうど自分がドイツ1年目だったので、あんなに凄い選手と対戦できたのは嬉しかったです」

元日本代表MF中村俊輔の身体の使い方は「ほかの日本人選手と違うレベル」

 ウェリントンは、「ほかにも(元ドイツ代表MFメスト・)エジル(フェネルバフチェ)、(元ブラジル代表MF)ゼ・ロベルトらがいますけど、「1人触れなければいけない選手」とリスペクトを示したのが、元日本代表MF中村俊輔(横浜FC)だ。

「2013年に日本へ来た時、中村選手は横浜F・マリノスでベテラン(35歳)でしたが、ボールの操り方、身体の使い方はブラジル人ぽいところがあると感じました。まず、彼のセットプレーは特別だと誰もが知っていると思います。あと、(元ブラジル代表MF)ロナウジーニョのノールックパスのような、思いつかないような身体の使い方を、ほかの日本人選手とは違うレベルでやっています。その後対戦した際に、『引退する前にいつかはウェリと一緒にやりたい』と言ってもらえて嬉しかったし、一緒にプレーしてみたいです」

 ウェリントンの中で、2018〜19年にプレーした神戸で共闘した元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタも忘れられない選手だという。

「まずはイニエスタ選手の人柄から話をさせてください。彼はどんな人に対しても接し方が変わらない。たとえ会長であろうが、スタッフであろうが、みんな同じ接し方。朝来た時には1人1人握手をして、目を見て『おはよう』と言うことから始まります。あれだけの選手なのに、常に謙虚なんです。家族同士でご飯に行かせてもらいましたが、世界的なスーパースターと交流ができて幸せでしたし、光栄でした。

 イニエスタ選手がアシストしてくれたビデオがあるんですが、あれは自分のハイライトシーンで宝物です。ブラジルでもイニエスタ選手はすごく有名で、彼がキャリアで一度もバロンドールを受賞していないのはおかしいと思っているくらいの存在です」

 10月12日にはかつての本拠地ノエビアスタジアムで神戸対湘南の直接対決が予定されており、ウェリントンがイニエスタの前でゴールを決められるかにも注目だ。

[プロフィール]
ウェリントン/1988年2月11日生まれ、ブラジル出身。インテルナシオナル―サンカエターノ―ナウチコ――ホッフェンハイム(ドイツ)―トゥエンテ(オランダ)―デュッセルドルフ(ドイツ)―フィゲレンセ―ゴイアス―ペロタス―湘南―ポンチ・プレッタ―福岡―神戸―ボタフォゴ―湘南。J1通算129試合26得点、J2通算92試合46得点。強靭なフィジカルとヘディングの強さを武器に、最前線で存在感を発揮するストライカー。来日9年目、外国籍Jリーガーの中でも日本愛は強い。(FOOTBALL ZONE編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)