栃木県足利市で去年2月に発生した大規模な山林火災を受けて制定された「山林を火災から守る条例」が1日、施行され、市消防本部の職員が山で火を使わないよう登山者に呼び掛けました。

去年、火事が発生した両崖山では1日、足利市消防本部の職員が条例について知ってもらおうと、登山者に啓発用のチラシやマスクなどを配り、山では火を使わないよう呼び掛けました。

去年2月から3月にかけて発生した山林火災では約167ヘクタールが焼け、一時は住民が避難するなど大規模な被害が出ました。足利市ではこうした災害を二度と起こさないという強い思いから、全国的にも珍しい「山林を火災から守る条例」を制定し1日、施行されました。 

火災の原因がたばこと推定されていることを受け、条例では車内など一部の例外を除き、山では加熱式たばこと電子たばこを禁止しています。また寺院や事業所などの敷地を除き、たき火やコンロなど火の使用も禁止しています。 

足利市消防本部では今年の秋までに市内の登山道10カ所ほどに啓発用の立て看板を設置するほか、多くの人の目に触れる駅や観光施設などにポスターを張ったり、SNSを活用したりして広く周知していくとしています。