最新ガジェットを分解する記事を真っ先に報じることで知られるiFixitなどが報じた「iPhone 13はディスプレイを自力で交換すると、ディスプレイとFace IDモジュールが分離されているにもかかわらずFace IDが無効化される」という現象について、新たにAppleが「ディスプレイ交換後もFace IDを機能させるソフトウェアアップデートを配信する」と語ったと報じられました。

Apple’s New Screen Repair Trap Could Change the Repair Industry Forever | iFixit News

https://www.ifixit.com/News/54829/apples-new-screen-repair-trap-could-change-the-repair-industry-forever

Apple backs off of breaking Face ID after DIY iPhone 13 screen replacements - The Verge

https://www.theverge.com/2021/11/9/22772433/apple-iphone-13-screen-replacements-face-id-software-update

"LOL JK" - Apple Changes Mind, Says They Will Allow Third-Party Screen Repairs on iPhone 13 - FrontPageTech.com

https://www.frontpagetech.com/2021/11/09/lol-jk-apple-changes-mind-says-they-will-allow-third-party-screen-repairs/

これまでの報告によって、iPhone 13には「認定業者以外がディスプレイを交換するとFace IDが無効化される」という現象が存在することが確認されていました。

iPhone 13はサードパーティーの修理業者に画面修理を依頼するとFace IDが機能しなくなる可能性 - GIGAZINE



これについて、iFixitが新たに公開したiPhone 13のディスプレイを交換するとFace IDが使えなくなることを確認するムービーが以下。

Apple Broke iPhone 13 Screen Repairs - YouTube

iPhoneのディスプレイを工具で開けて……



本体とディスプレイを分離します。



交換後のディスプレイでは、以下のように「Face ID is Not Available(Face IDは利用できません)」と表示されます。



iFixitによると、この現象はディスプレイとFace IDモジュールが分離されているにもかかわらず生じるもので、これまでのiPhoneには搭載されていなかった指の爪にも満たないほど小さなマイクロコントローラーに起因するとのこと。



この小さなマイクロコントローラーはディスプレイとペアリングされており、Apple StoreやAppleの認定修理業者のみが使用できるソフトウェア「Apple Services Toolkit 2」による修理承認システムと連動しています。この修理承認システムは、Appleのクラウドサーバーに修理記録としてiPhoneとディスプレイのシリアル番号を入力することでFace IDを有効化させるそうで、Appleが個々の修理を承認/拒否するための仕組みとのこと。このことから、この現象をiFixitは「スクリーン修理トラップ」と表現していました。

こうした事情に対して修理業者が声を上げた結果、Appleは方針を転換したと報じられています。AppleがIT系ニュースサイトのThe Vergeに対して語ったところによると、Appleはディスプレイ交換後もFace IDを機能させるソフトウェアアップデートを今後配信する予定とのこと。ただし、このソフトウェアアップデートの配信日については明かされませんでした。