インテル時代以来、12シーズンぶりにセリエAで指揮を執るモウリーニョは、ローマに栄光をもたらすことはできるか。(C)Getty Images

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 世界が驚かされたニュースに、永遠の都は歓喜している。

 ローマは現地時間5月4日、パウロ・フォンセカ監督が今季限りで退任し、来季からジョゼ・モウリーニョが就任することを発表した。ポルトガル人指揮官とは2024年までの3年契約だ。

 ヨーロッパリーグの準決勝・第1レグでマンチェスター・ユナイテッドに2-6と大敗し、続くサンプドリア戦でも0-2と敗れたことで、ローマの街ではサポーターのフラストレーションが頂点に達していた。

 それが、モウリーニョ到来でムード一変だ。現地紙『Gazzetta dello Sport』は、「文字通り、サポーターは狂喜乱舞だ」と、ローマの人々が“スペシャルワン”就任の知らせに酔いしれていると報じた。

「街のいくつかの地区ではクラクションが鳴らされ、バルコニーには旗が掲げられ、人々は抱き合って泣いている。これら全てが、ジョゼ・モウリーニョのトリゴリア到来をクラブが発表してからのローマだ。公式ツイートは15時9分、数分は『アカウント乗っ取り?』と考える人もいただろう。だが、全て本当だ。そして、街は狂喜している」
 
 さらに、同紙は、サポーターから次々と喜びの声が上がったと伝えている。

「今日でオレたちの歴史は変わる」
「バティストゥータとカペッロのような、過去20年で最大のヒットだ」
「さあ、スタジアムを再び開放してくれ。ワクチンとモウリーニョ、そして抱き合おう」
「モウリーニョになってどうなるかは分からない。勝つのか、勝てないのか、クビになるのかなど…。だが今日、2021年5月4日の時点では、クラブとフリードキンファミリーの意図を評価すべきだ。そして、立ち上がり、拍手して、感謝する以外にない。頑張れ、ローマ」

 インテルが3冠を成し遂げた2009-10シーズン、ローマはスクデットを競いながら2位に終わった。そのときインテルを率いていたモウリーニョを招いたローマは、栄光を取り戻せるのか。ロマニスタは、2001年以来の優勝を夢見ている。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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