『サイバーパンク2077』、2016年まで本格的な開発が始まらなかったとの報告
CD Projekt Red

8年もの歳月をかけてついに発売されたものの、(特にPS4 / Xbox版が)非常に多くのバグが残った状態での発売だったために返金騒動にまでなったゲーム『Cyberpunk 2077』。その開発は2012年に発表された後、2016年まで始まらなかったようです。

Cyberpunk 2077は、2012年に発表し2013年には実写CG合成の非常にクオリティの高い予告映像も公開していました。しかしBloombergによれば、着実に前人気を獲得しながらもCD Projekt Redは依然として当時のヒット作『Witcher 3』の作業を継続しておりCyberpunkのほうはその時点でまだ1人称視点になるか3人称かも決まっていなかったとのこと。

結局、チームが「完全体制でのCyberpunk 2077の開発プロジェクト」は2016年まで始まらなかったと、Bloombergは内部事情を知る人物からの情報として伝えています。

その後CD Projekt Redは、Cyberpunk 2077を2020年春に発売すると述べ、このゲームの完成時期が2022年ごろになると踏んでいた開発チームを慌てさせます。

さらに対応機種をPCのほかはPS5 / Xbox Series X向けのリリースより先に、ユーザー数の多いPS4 / Xbox Oneにも対応させることで売上げを大きくしようとしました。しかしこの判断は旧世代コンソールの少ないメモリー容量や、アクセス速度の遅いストレージを過小評価していたかもしれません。

またBloombergはスタジオが開発を急がせる一方で十分な人員を雇用しなかったために開発が遅れたとも報告、開発チーム内の会話も一部の人々がポーランド語を使っていたためがしています。

さらに開発に追い打ちをかけたのは、2020年にやってきた新型コロナウィリスのパンデミック。CD Projekt Redの開発チームも影響を受け、自宅からリモートでの開発を余儀なくされました。

最終的にゲームがリリースされたあとの顛末はご存じのとおりで、あまりのバグの多さが話題となった結果、ソニーとマイクロソフトはPS4 / Xbox One版を購入したユーザーに対して返金対応を行うことを決め、PlayStation StoreはCyberpunk 2077の販売を取りやめるに至りました。

CD Projekt Redの共同創設者Marcin Iwiński氏は先週、数々のバグに対処するためのロードマップを公開するとともに、謝罪メッセージを発表。「Cyber​​punk 2077のコンソールバージョンは、私たちが望んでいた品質基準を満たしていなかった」と述べました。

現在、Cyberpunk 2077には問題修正のための2つの大型アップデートが準備中で、このうち最初のパッチはもうすぐリリースされる見込みです。

source:Bloomberg

via:Kotaku