ブルネイ政府はハサナル・ボルキア国王の第7子、アブドゥル・アジム王子が現地時間10月24日(土)の朝亡くなったと発表した。38歳だった。死因は明らかにされていないが地元のメディアは「長い間入院していた」と報じている。

アジム王子は王位継承順位4位だった。ブルネイのインターナショナルスクールで学び、イギリスのオックスフォード・ブルックス大学へ進学。その後、2008年にサンドハースト王立陸軍士官学校の士官養成コースに入ったが1週間でドロップアウトしたとイギリスの新聞「タイムズ」は紹介している。

軍隊よりもハリウッドで才能を発揮したアジム王子。映画プロデューサーとして活躍、2014年にはヒラリー・スワンクとエミー・ロッサム主演の映画『サヨナラの代わりに』、2018年にはコリン・ファースの映画『さすらいの人 オスカー・ワイルド』を手掛けている。セレブとの親交も深く、マライア・キャリーやナオミ・キャンベルらとパーティに出席し注目を集めたこともある。未婚だったことからマスコミの「世界の美しき独身王子」リストにも度々取り上げられていた。

生前の王子を知るシンガポールのハリマ・ヤコブ大統領は声明を発表、「アジム王子は芸術への情熱と困窮する人への思いやりの持ち主として永遠に人々の記憶に残ることでしょう」と早すぎる死を悼んでいる。安らかな眠りを祈りたい。