実話ベースの一味違う感動メディカル・ドラマ『ニュー・アムステルダム医師たちのカルテ』

2020年6月24日 10時0分

米NBCで2018年9月の放送開始から高評価と共に高視聴率を獲得した新作メディカル・ドラマ『ニュー・アムステルダム医師たちのカルテ』。本日DVDリリースとなる本作の見どころをご紹介。

■全米最古にして最大の公立病院を舞台に、病院改革をテーマとした実話ベースの感動作！

NYにある全米最古にして最大の公立病院ニュー・アムステルダムを舞台とし、"一人でも多くの患者を公平に治療する"という公立病院本来の目的のために病院改革に奔走する型破りな医療ディレクターを通して、患者たちと彼らを救う医師たちの姿を描くヒューマン・メディカル・ドラマの本作。

原作は、NYに実在する全米最古の公立病院であるベルビュー病院にて実際に病院改革を行ったエリック・マンハイマーの回顧録。マンハイマー自身が製作総指揮を務めていることもあってリアリティーのあるメディカル・ドラマへと仕上がっています。また、撮影はエボラ出血熱などの数々の感染症や米同時多発テロなどの対応で大きな役割を担い、新型コロナウイルスで大きな被害を受けているNYの最前線にもなっているベルビュー病院で実際に行われており、院内には学校、裁判所、ライブラリー、さらには病人の囚人が収容されている刑務病棟なんて施設もある一つの街のような巨大な公立病院という舞台の臨場感もバツグンな作品となっています。

■シーズン5まで異例の更新決定！医療ディレクターを主人公とした一味違うメディカル・ドラマ

数多くの名作が生み出されてきたメディカル・ドラマというジャンルですが、本作では主人公が専門医ではなく、現場で病院の問題を改善していく現場指揮官的な医療ディレクターを主人公としているのが注目ポイントの一つ。そのことにより、外科、内科、精神科、ER（救急救命室）などあらゆる医療現場で専門医と共に患者を救いながら病院改革を行っていくという物語となっており、実話ベースというだけでなく、すべての診療科が描かれるという点でも他のメディカル・ドラマとはひと味違う作品となっているんです。

その内容と主演のライアン・エッゴールドの演技も相まってシーズン1放送時から人気が急上昇！第2話の放送後にシーズン1全22話のフルオーダーが決定し、今年1月からスタートしたシーズン2の放送中にはシーズン5まで一挙に製作の決定もしてしまうという話題のシリーズなんです!!

■米社会が抱える医療問題にもフォーカスしながら、ガンに冒された主人公と医師たちのドラマを描く

医療ディレクターとしての実績を買われ、ニュー・アムステルダム病院に赴任したマックス・グッドウィン。着任早々から、高額な診療費に見合う仕事ができない心臓外科スタッフを全員解雇するなど次々と型破りでユニークなアイデアを打ち出して病院改革を進める。当初は彼の行動に病院スタッフたちも不信感を募らせるが、やがて患者を第一に考える彼の信念と情熱に感化されていくことに。しかし、仕事に熱心になるあまりマックスは妊娠中の妻ジョージアとの関係が悪化。さらに彼はガンに冒され、命の危機も迫っていた...。

専門医ではないマックスを中心とすることで、病院の複数部署でノンストップに様々な事件が起きつつも一話完結でテンポ良く、そこにガンに冒された主人公のタイムリミット的な緊迫感もミックスされた物語が展開。また、国連本部があるNYならではの国際的なエピソードや、新型コロナウイルスが身近に存在する今だからこそ気になるウイルス関連のエピソード、刑務病棟の囚人が関わったり、院内で裁判が行われるなど、NYの巨大な公立病院を舞台とした本作ならではの特有のエピソードも満載！

アメリカが抱える数々の医療問題と公立病院の病院改革をテーマとしつつ、物語を盛り上げてくれるマックスや医者たちの人間模様とプライベートなドラマが描かれており、そして何よりも登場人物たち全員が基本的に善人で、見ていて本当に気持ちよく、人間賛歌的な胸に迫るドラマが綴られる感動作となっているんです。

■主人公マックスを演じるのは、『ブラックリスト』で一躍人気となったライアン・エッゴールド！

この話題の新作メディカル・ドラマの主演を務めるのは、『新ビバリーヒルズ青春白書』で準レギュラーとして出演し、『ブラックリスト』のトム・キーン役で一躍人気となったライアン・エッゴールド。医療ディレクターとして優秀だが、型破りでチャーミングなユーモアを併せ持ち、一人の医師として、そして一人の男性として仕事と家庭の両立で苦悩する人間味を持ったマックスというキャラクターを好演している。特に憂いを秘めた表情をする時のちょっと垂れ下がった眉と物憂げに訴えかけるような目を見せるライアンの演技は、たまらないほど魅力的なんです！

ライアンが『ブラックリスト』シーズン5のジャパンプレミアのために来日した際にインタビューをしたことがあるんですが、彼は常に柔らかな表情で、真面目な人柄にユーモアもあり、とても気さくに受け答えをしてくれた印象が残っていて、ドラマの中のマックスは、そんなライアンの素の姿なんじゃないかと思えるほどのハマり役だなと感じています。

また、ライアンのInstagramには共演者たちとの和気あいあいとしたオフショットや、シーズン2第14話「Sabbath（原題）」の監督を務めた際のメイキングショットなどもアップされており、本作にかける彼の情熱や思いをすごく感じさせるので、DVDで本作を楽しみながらチェックするのもオススメ。

Ryan Eggold(@ryaneggold)がシェアした投稿 - 2020年 2月月18日午前9時00分PST

■多民族都市NYらしさを感じさせる多国籍で多人種なメインキャストたちによるドラマにも注目！

マックスだけでなく、病院スタッフには多民族都市NYらしさを感じさせる多国籍で多人種なメインキャストが勢ぞろい！ ERの責任者だがある問題を抱えるローレン・ブルーム役にイギリス生まれのジャネット・モンゴメリー（『THIS IS US／ディス・イズ・アス』）、腫瘍外科医でガンに冒されたマックスの主治医でもあるヘレン・シャープ役にイギリス生まれのフリーマ・アジェマン（『LAW ＆ ORDER：UK』）、院内での恋愛関係に悩む心臓外科医のフロイド・レイノルズ役にアメリカ生まれのジョッコ・シムズ（『ザ・ラストシップ』）、同性パートナーと養子を育てる精神科医のイギー・フロム役にカナダ生まれのタイラー・ラビーン（『猿の惑星：創世記（ジェネシス）』）、息子との関係に悩む脳神経内科医の部長ヴィジェイ・カプール役にインドの名優アヌパム・カー（『ホテル・ムンバイ』）と名を連ねています。

個性豊かなキャストたちによって繰り広げられるシリアスでヒューマンな展開だけでなくユーモラスなシーンもあり、彼らのドラマからも目が離せない。ちなみに個人的なお気に入りは、お茶目で可愛いヴィジェイです（笑）

感動と衝撃が待ち受けるシーズン・フィナーレエピソードだけでなく、全編を通して心揺り動かされる新たなメディカル・ドラマの誕生をぜひDVDで楽しんでください！

（取材・文／豹坂@櫻井宏充）