韓国のワールドアーティスト「BTS(防弾少年団)」の写真集『Dicon BEHIND THE SCENE 〜僕たちが一緒なら砂漠も海になる〜』が大ヒット中だ。

 同作でメンバー7人が語っていたデビュー当時の苦闘秘話と、彼らが歩んだ成長記録を、未掲載のスペシャルオフカットとともにお届けする。

JIN「同じ頃にデビューしたグループが、たくさんいました。ステージに上がったからって、安心はできませんでした。フルコーラス歌わせてもらえないことも多かったですから。

 そんなときは、本当に悔しかったです。もっと必死に練習しました。実力さえあれば負けないと思っていました」

SUGA「音楽番組の競争率は、本当に熾烈でした。ステージに立ちたかったです。音楽を続けたかったですから」

J-HOPE「どの練習生も、同じじゃないでしょうか。本当に切実でした。『このステージで生き残らなければならない』と、毎日思っていました」

RM「短い時間のなかで、アピールしなければなりませんでした。人々の視線を、惹きつけなければならなかったんです。『次はない』ということもわかっていました。選択の余地がありませんでした。『僕たち』を証明しなければなりませんでした」

JIMIN「どん底から這い上がる感じ? 前も見えない状態で、です。情熱だけで、どうにかなるものではありませんでした。それでもできることは、休みなく鞭を打ち続けることでした。『こんなの大したことじゃない』という……」

V「練習生の頃、数えきれないほどの仲間に出会い、別れました。その頃から、生き残らなければならなかったんです」

JUNGKOOK「その自信が、どこから湧いて来ていたのかわかりません。『僕は、きっと成功する』『僕らは、きっと何とかなる』。 そんな確信がありました」

――練習室は、汗のにおいがすごかった。ステージパフォーマンスがすごかった。ラップが響き渡った。そして、差別された――。

JIN「最初から異色でした。ただ、差別化戦略ではありません。『僕たちがやりたかった音楽』だっただけです。何よりもメンバーを信じて、事務所に従いました。怖くはありませんでした」

SUGA「はい。不安はありませんでした。僕たちは不安じゃなかったけど、周りの人たちが、僕たちのことを不安がったんです」

RM「僕が一生懸命やってきたラップだから、『大好きな音楽だし、誰よりもうまく伝えられる』と思いました。いま思い出すと、そうでもなかったと思う部分もたくさんあるけど…」

J-HOPE「他のグループとは比べませんでした。僕たちだけのことをしました。もちろん、ほかの人には衝撃だったかもしれません。でも、その衝撃で強烈な『印象』が残ればいいと思っていました」

JIMIN「『10代の悩み』を伝えたかったんです。それが、『僕たちの悩み』ですから。ヒップホップは、僕たちの思いを伝えるのに最適の音楽でした」

V「ほかの人と違うということは、僕たちの長所だと思いました」

JUNGKOOK「当時の僕の目標は、『チーム』でした。迷惑は、かけられませんでした。僕の役割をしっかりと果たすことが、最重要課題でした」

――BTSは、戦った。相手は自分。そして自身。Vが言ったように、「僕たちが実力をつけることが大事でした。そうすれば認めてもらえると確信していました」。 結局、少年たちは正しかった。偏見は消えた。もちろん偶然ではないから、きっかけはあった。

RM「一度に変わりはしませんでした。少しずつ変えていったんです。僕は『I NEED U』以降だと思います……」

JIN「『MIC Drop』。 たくさんの人が、カッコいいと言ってくれたステージ」

SUGA「AMAs(American Music Awards)のステージの『DNA』。“誤解” が “理解” に変わったんです」

J-HOPE「『Born Singer』という曲があります。僕たちをアピールする曲です。僕たちが、どんなことを考えているのか」

JIMIN「僕は、『Save ME』をおすすめします」

V「『MIC Drop』」

JUNGKOOK「『I NEED U』『DOPE』」

BTS(防弾少年団)写真集『Dicon BEHIND THE SCENE 〜僕たちが一緒なら砂漠も海になる〜』オリジナル JAPAN EDITIONが発売中。同作は、BTSの所属事務所である「ビッグヒット」の正式な許諾・協力のもと出版元の「Dispatch」が制作・販売したもので、光文社がDispatchならびに韓国を代表する新聞社である「スポーツソウル」と契約を交わし日本国内で販売するものです。