顧客に親切にした職員を解雇したUSバンク(画像は『OregonLive.com 2020年1月17日付「U.S. Bank employee says she was fired after Christmas Eve act of kindness」(Stephanie Yao Long)』のスクリーンショット)

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困っている人に手を差し伸べた銀行員の女性が、その親切な行為が裏目に出て上司から解雇を言い渡されてしまった。女性は自分の行いに後悔はないようだが、今回のような判断をした銀行に愛想が尽きたという。『OregonLive.com』『The Sun』などが伝えている。

米オレゴン州ポートランド在住のエミリー・ジェイムズさん(Emily James)は、USバンク(U.S. Bank)のポートランドにあるコールセンターでシニアバンカーの仕事をしていた。しかしエミリーさんの顧客に対する親切心が同銀行の方針にそぐわなかったようで、昨年の大晦日に解雇を言い渡されてしまったのだ。

きっかけは先月23日に彼女が受けた1本の電話で、同銀行の顧客であるマーク・エウジェニオさん(Marc Eugenio)から、約1000ドル(約11万円)の給料の小切手が現金化できないという相談だった。

エミリーさんはマークさんが新しい仕事に就いたばかりで身元確認がきちんと取れていなかったため、銀行側が小切手の現金化を保留にしていたことを知った。彼女は保留を解除してもらうため、マークさんに「翌朝、USバンクのクラカマス支店の支店長に資金確認を行ってもらうように」と告げた。

マークさんの銀行口座は底をついており、クリスマスにお金が必要だったことからすぐにでも確認してもらいたかったが、運悪く支店長は休暇を取っていた。為す術がないまま時間が過ぎ、銀行はクリスマス休暇に入るため早めに閉店してしまった。

途方にくれたマークさんは、藁にもすがる思いで再度コールセンターに電話をかけ、エミリーさんに状況を話した。彼女はマークさんの力になろうと1時間ほど電話で応対したが、許可なく資金の保留を解除することができないため、どうすることもできなかった。しかしその日はクリスマスイブ、聖なる日を前にエミリーさんはどうしてもマークさんを放っておくことができなかった。

そしてマークさんの「たった20ドル(約2200円)分のガソリンがあれば家まで帰れるのに…」の一言に心を揺さぶられ、思わず「ちょっと待ってください!」と返し、上司の許可を得てコールセンターから14マイル(約22.5キロ)先のガソリンスタンドにいるマークさんに会いに行くことにした。

マークさんはエミリーさんの申し出を一度断ったものの、彼女の意志は固かったようだ。エミリーさんはのちに「(自分のポケットマネーから)現金20ドルを彼に手渡して、『メリークリスマス』と告げて別れた後、またすぐオフィスに戻って仕事に就きました」と明かしている。