語彙力を高めるためにやるべき7つの方法

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by Ben White

子どもは生まれてから2歳になるまでで約5200個もの語彙(ごい)を身に付けるといわれており、非常に速いスピードで言語を学んでいきます。言語能力は幸福や友情、家族とのつながり、学業やキャリアとも関連しているということで、子どもの語彙を増やすための7つの方法がヴァンダービルド大学のデビッドディ・キンソン教授によって記されています。

7 ways to build your child’s vocabulary

https://theconversation.com/7-ways-to-build-your-childs-vocabulary-112370

◆1:子どもが興味を持っているものや出来事について話す



by Veronika Homchis

子どもが猫をじっと見つめていたり、指さして何かを言おうとした時は、物の名前を教えたり内容を説明するためのよいチャンス。「かわいい猫だね。大きな目とふわふわの毛並みを持っているね」など、対象物やイベント、感情といったものを言葉とペアにして話しかけることが大切です。なお、過去の研究から、生後18カ月目の子どもが指さしたものの量は生後42カ月目の言語の発達に関係することが判明しています。

◆2:たくさん子どもと会話する

生後18〜24カ月の子どもの脳は言語をつかさどるエリアが急速に発達し、発する音を意味のある言葉に変換する能力が急激に上がっていきます。このとき同時に、耳にする音を言葉に変換する能力も向上するため、子どもが意味のある言葉を発するスピードは「大人との会話でヒアリングした量」に強く関連するとのこと。

◆3:会話を長続きさせる

子どもが2歳になるまでは、会話の量だけではなく質も重要になります。時間的な会話の長さを気にする必要はありませんが、やり取りを何往復したかは重要で、語彙を増やすには最低10往復は必要だといわれています。就学前の子どもを対象とした調査では、短い会話しかしない子どもよりも、大人と長い会話をする子どもの方が脳の発達が早く情報処理がより効率的に行われていることが示されています。

◆4:本を読んで話し合う



by Alexander Dummer

読書は物・動物・行動の名前を教えることができる、非常にパワフルな語彙力増加ツール。読書という方法は子どもが1歳になる前から活用でき、何度も繰り返すことが可能です。また読書は大人が好きな写真や物語、出来事について子どもと話し合うことで、家族としてのつながりを深めることにもなります。

◆5:知識を広げながら話す

より複雑な概念に触れると、子どもは急速に知識を得るようになります。例えば水族館に行った時に両親が海の生き物の名前や体の部位、その動きについて語る内容を耳にすると、その後の会話で新しい発想や経験に基づいたことを話すようになります。

◆6:過去の出来事について話す

過去の出来事について両親が話す時、両親はその出来事について新しい言葉で表現する傾向があります。例えば「水族館に行ったことを覚えている?」という両親の問いについて子どもが「翼がついた大きな魚を見た」と返した際、大人が「そうだね。とっても巨大なアカエイだったね」とつなげることで、子どもはさらに新しい語彙を得ることが可能です。

◆7:ごっこ遊びをする

言葉によって子どもは空想の世界を作りだして、そこで暮らしているかのような体験ができます。医者を模した人形で遊ぶ子どもたちは、実際には病院に行っていなくとも、聴診器という道具があること、診察時に聴診器を使うこと、といった新しい言葉やその意味を理解していくことになります。



by duong chung