鹿島の関川はU−20日本代表の国内合宿に追加招集された。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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[練習試合] U−20日本代表1-1全日本大学選抜/4月16日/千葉県内グラウンド
 
 突然のチャンスでも、関川郁万のスタンスはブレていない。

 関川はU−20日本代表の国内合宿に、負傷離脱した角田涼太朗に代わって追加招集された。約1年9か月ぶりに世代別代表に呼ばれたが、約1か月後に迫るU−20ワールドカップについて「グループステージの相手も分かっていなかったです。それくらい、意識していなかった」と言うほど、本人も驚きの招集だったようだ。
 
 最終日に行なわれた全日本大学選抜との練習試合には、1−1で迎えた後半から出場。押し込まれる時間もあったものの、持ち前のエアバトルや1対1の強さ、随所に見事なカバーリングも見せつけ、無失点に抑えた。
 
 アピールできた手応えはあったようで、関川は「鹿島でやっていれば、みんなレベルが高いし、スピード感もすごい。久しぶりに同じ世代とやってできたと思うと、鹿島のスピードに慣れたかな」と所属クラブでの練習の成果だと述べた。
 
 だからこそ、急遽チャンスが巡ってきても、関川のスタンスは変わらない。
 
「ワールドカップより、鹿島でレギュラー取る方が大切だと思っています。自チームで結果を残していない、試合に出ていないのに、こうやって代表に呼んでもらえたのは、何かの縁があると思います。それでも、鹿島でスタメンを取ることが一番大事。そもそも、ワールドカップはあんまり意識していなかったですし、鹿島でひたすら練習してレギュラー取りたい」
 
 もちろん、U−20ワールドカップも良い経験にはなるかもしれない。だが、まず所属クラブで出番を得てからということだろう。関川はハイレベルな環境で確かな成長を続けている。鹿島でスタメン奪取なるか、注目だ。
 
取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)