Chromeが「SwitchのJoy-Con」に対応へ、Google製クラウドゲームサービスへの布石か
Googleは世界最大のゲーム開発者会議GDC 2019にてイベント開催を予告したのに続き、ゲームコントローラ特許を出願していることも明らかになり、いよいよゲームストリーミングサービスに参入するとの噂が現実味を帯びています。

そんななか、同社のWebブラウザChromeがNintendo Switch用のコントローラーを将来的に公式サポートする可能性が報じられています。これはTwitterユーザーのOwen Williams氏がChromiumのGerritで発見した、新たなコミットを根拠とするもの。まさに「Nintendo Switch用ゲームパッドのサポート改善」と題されたコミットには、Switch ProコントローラーやJoy-Con(左右の個別およびペア)、それにUSB接続の充電グリップもサポートすると記載されています。
さらにバグレポートも報告されており、「Switch ProコントローラーはUSBまたはBluetooth接続時に使用できるが、デフォルトではBluetooth専用モードになります」といった作業の進捗も確認できます。

上記コミットによると、Chromeでのゲームパッドのサポートは標準のGamepad APIを通じて可能になるとのこと。つまり、Googleに限らず全てのWeb開発者は、ほとんど作業なしに、自分のゲームやアプリをNintendo SwitchのJoy-ConやProコントローラー対応とできるわけです。

ただしコミットにはまだ「進行中の作業」と書かれていることから、米Google関連情報サイト9to5Googleは、公式対応は早くてもChrome 75(現在はChrome 73)以降になると予測しています。

次に浮かび上がる疑問は、Googleと任天堂は協力しているのか?ということですが、コードにはdekuNukem氏によるJoy-Con関係のリバースエンジニアリング作業が開発に貢献したとの記述があります。リバースエンジニアリングとは、他社が開発した製品やソフトウェアを分解して仕組みを調べたということ。つまり、任天堂との「公式な」協力はないと推測されます。

GoogleはGDC 2019にて3月20日2時(日本時間)に基調講演を行う予定で、そこでは「ゲームの未来に向けたGoogleのビジョン」が発表されると予告されています。機能はともかくデザインについては賛否のあった上記のGoogle製ゲームコントローラーだけでなく、使いやすさに定評あるProコントローラー対応も合わせて発表されれば、当日の会場は拍手喝采となるかもしれません。