by Sharon McCutcheon

「女性同士で性行為を試みた」ということがイスラム法に反しているという理由で、マレーシアの女性2人が約100人の目の前で6度のムチ打ち刑にあったと報じられました。

Caning of lesbians - an eye opener for many - Nation | The Star Online

https://www.thestar.com.my/news/nation/2018/09/04/caning-of-lesbians-an-eye-opener-for-many-lawyer-it-gave-real-picture-of-syariah-punishment/

Women caned in Malaysia for attempting to have lesbian sex | World news | The Guardian

https://www.theguardian.com/world/2018/sep/03/women-caned-in-malaysia-for-attempting-to-have-lesbian-sex



LGBT rights: Malaysia women caned for attempting to have lesbian sex - BBC News

https://www.bbc.co.uk/news/world-asia-45395086



22歳と32歳の女性は、2018年4月にトレンガヌ州の公共の場で車内にいたところを逮捕されました。そして7月に2人が「セックスを試みた」ことでイスラム法を破ったとして、ムチ打ち刑と3300リンギット(約8万9000円)の罰金を言い渡され、一般大衆を含めた約100人の前で6度のムチ打ちにあったとのこと。なお、女性2人の身元は明かされていません。

トレンガヌ州評議会のSatiful Bahri Mamat氏は、公衆の面前でムチ打ちを行ったことについて「拷問や損害を与える意図はなく、社会に対して教訓を示すため」と説明しています。地元メディアのStarによると、犯罪者に対して行われるムチ打ちと、イスラム法を破ったとして行われるムチ打ちは、まったく異なるものだそうです。

マレーシアでは過去に不倫などの性犯罪を理由に女性がムチ打ちになったことはあったものの、2人の女性が性行為を行おうとしてムチ打ちにあったのはこれが初めてだと活動家は説明しています。

マレーシアの権利団体「Justice for Sisters」のThilaga Sulathireh氏は「このケースは人権の後退を示しました。ムチ打ち刑は全ての人に影響します。これはLGBTだけではなく、全ての人々に関係することです」と語りました。

イスラム教徒が多数を占めるマレーシアの当局は同性愛に対して懐疑的な態度を取ることが多く、2017年には同性愛の「防止」を啓発する動画に賞金が与えらるという発表があったり、2018年8月にはLGBT活動家の写真が撤去されるということが起こっています。