読書において、なぜ「書き出す」は必要なのか?
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頭に残っている言葉や文章を書き出す
速く読む癖がついてきたら、今度は頭の中に残っている言葉や、1冊の本を通してつくられたイメージを、まずは書き出してみましょう。ここでは、頭の中の情報をどう整理すればいいかを紹介します。
もし章ごとに区切って読む場合は、区切るたびに、書き出しを行ってみてください。なお、区切って読むときは、第1章から順番に読んでいく必要はなく、自分が興味のある見出しのところから読み始めてかまいません。
書き出す際、最初は頭の中に残っている言葉を単語単位で書き出してみてください。いくつかの言葉が書き出されると、それらの言葉を見て、周辺に書かれていた単語や文章のイメージが思い出されることがあります。
周辺に書かれていた言葉をさらに書き出していくことを繰り返していくと、文章レベルに近い情報になっていきます。
「頭の中に残っている単語→周辺にあった単語や文章のイメージ」という流れだと、取り組みやすくなります。
頭の中でイメージ変換された内容を書き出す
これをやるには条件が一つだけあります。それはこれまで説明した「速く読む」ことをしっかりやることです。
ゆっくり読んでしまうと、可塑性を起こすことができません。なるべく速く読んで、どれだけ頭に残せるかがポイントになります。
遅く読んでいる状態のまま始めると、直近で読んだ部分の文章に関する言葉や文章は書き出すことができますが、より過去に読んだ部分になるほど思い出すことができなくなるでしょうし、可塑性も最大限に引き出されません。
あくまでも、1冊全体を通して頭に残っている言葉や文章を書き出そうとするようにしてください。
また書き出すときは、本の内容とまったく同じ文章である必要はありません。
たとえば『SPRINT 最速仕事術』を読んだとします。その中では5日間で数ヵ月分の仕事をやってのける考え方が書かれており、その事例としてブルーボトルコーヒーやSlackなどが挙げられています。
仮に、リソースの動線を描く「マップをつくる」という章を読んだとしたら、「プロトタイプの構造を考えるのに使う」とか「全体の構成がつかみやすくなる」といった、本文で書かれている内容をそのまま書き出すのではなく、自分の立場におけるサービスや商品における動線の流れを文章で表すのです。
文章にするのが難しければ、フロー図のように単語単位にして、矢印線でつなぎ、実際のマップのようにしてもいいです。
どちらにしても、書き出す内容は本に書かれている文章ではなく、自分の頭の中でイメージ変換された後の内容にすることが重要なのです。
■参考文献
「速く読んで覚えられる最強の読書術」