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画像から得られるデータが人々の知見に貢献するのはAIだけではない。手順を教えるマニュアルに画像が有るのと無いのでは大きく異なる。細かい操作や手順が重要になるマニュアルに差し込まれた画像は、時には主役の座を奪うほどの情報を与える。

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まったく触ったことの無いソフトやクラウドを操作しなければならない場合には、しっかりとしたヘルプやマニュアルの存在は不可欠といってもいいほどだ。たいていの場合、推測で成り立つ操作と推測では絶対成り立たない操作が混在しており、実際に扱わなければならない立場のユーザーは途方に暮れてしまう。せっかく構築したクラウドやアプリがジャンルを問わずこの状況に陥る可能性は多分にあるのだ。また残念ながら口頭での指示は、的確性や保存性、配置性、時間効率や改善向上の観点から文書の存在に大きく劣る。

迅速性や生産性が求められる企業内業務で生じるこの課題に着目したサービスTeachme Bizを展開するスタディストは、着々と導入事例を進め、成果を次々と報告している。「Teachme Biz」は、スマートフォンを活用した画像選択、加工、説明文入力、公開の4ステップの工程で簡単にマニュアルを作成できるサービスで、グループ設定や権限管理、閲覧者の進捗管理など企業でも導入しやすい機能を備える。

18日、同社はロジスティック事業を展開するトワード社の事例を発表している。佐賀県に本社を置くトワードは、物流とシステム開発の双方を展開する企業で、独自の鮮度管理技術を用いた食品低温物流に特化したロジスティクス事業やR&R事業(リバースロジスティクス&リサイクル)、自社開発で培った物流情報システムを高度化したオリジナルブランド「SAMシリーズ」を展開している。同社は2014年より社内での業務改善活動を進め、生産性向上を実現していたが、手順書の提出を求められる業務監査には苦労していた。

軽視されがちなマニュアル作成という作業は、作成者によりバラバラで統一感ない、気軽に保存や共有ができない、動作を伴う業務は共有できないなどの課題があったが、「Teachme Biz」の導入により業務手順書の作成時間を30%削減、業務監査の際の対応時間も4時間短縮することに成功している。スマホという携帯性に優れたツールをアジャイルに活用することで、シンプルに共有できるマニュアルを作成する文化が根付く。

トワード九州流通本部 副本部長 秋吉成他氏は、「業務手順書は一見機械的で無機質に見えますが、実は心と実行力を通わせる有機物です。行動理念に則し、業務を行う目的と要領が明確な手順書を運用する事で『心を通じて業務をする。なぜこの業務が必要なのか?単に業務するのでなく、目的や意味が分かって業務をするようになる。』…心構えの時点より大きな成果を得る事が出来ました。また業務手順書は『この通りにやれば一番早く、またミスなく業務が出来る。誰がやっても同じ成果を得る事が出来る。』これが基本となり、常に最新の状況が『見える化』されている事が大変重要です。」と業務の効率化と標準化が重要であることを述べている。