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(台北 21日 中央社)台北市の中正高校で21日朝、校内に設置されている蒋介石元総統の銅像から頭部が切断され、胴体部分に白いペンキで「移転、改称をしなければ首をはねる」と脅迫するような文字が書かれているのが見つかった。学校側は遺憾を表明し、校内の安全を脅かす行為を非難した。警察は学校や周辺道路の監視カメラの映像から容疑者の特定を進めている。

蒋介石像は権威主義体制の象徴とされ、台湾では今年、主に独立を主張する人々による破壊行為が相次いでいる。蔡英文政権は民主化した新政権が旧政権下の犯罪と向き合う「移行期の正義」を進めており、今月5日には権威主義の象徴の排除などを推進する条例が立法院(国会)で可決された。同条例には権威主義的な統治者の象徴を公共の建築物や場所から除去するよう定めた条文も盛り込まれており、蒋介石元総統にちなみ「中正」や「介寿」などと名付けられた道路や学校は改称が必要になるのでないかとの見方が出ている。

(黄麗芸、梁珮綺/編集:名切千絵)