中国と日本ではゴミの回収のシステムが異なり、日本のように細かなゴミの分別は必要ない。またいつでも指定の場所に捨てることができるので便利と言えば便利なのだが、ゴミ捨て場は乱雑としていて、臭いや汚れが酷いことが多い。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国と日本ではゴミの回収のシステムが異なり、日本のように細かなゴミの分別は必要ない。またいつでも指定の場所に捨てることができるので便利と言えば便利なのだが、ゴミ捨て場は乱雑としていて、臭いや汚れが酷いことが多い。

 こうしたゴミを大量に集めて処理する清掃工場は、中国の感覚からすれば近隣住民に歓迎される建物ではないと言えるだろう。中国メディアの今日頭条は11日「東京都のような密集した地域に数多くの清掃工場があることは驚きだ」と伝え、潔癖症の日本人はなぜ反対しないのか、と問いかける記事を掲載した。

 多くの人が密集して生活する東京都だが、23区には各区ごとに清掃工場が存在する。中国人の多くは「日本は清潔であるため、日本人は綺麗好きで潔癖症」と認識しているようで、それにもかかわらず清掃工場が人びとの居住区域の近くに存在することが驚きであると同時に、中国人にとっては興味の対象として映るようだ。

 記事は、豊島区の豊島清掃工場を見学し、その様子を紹介している。立地は池袋駅からほど近い場所にあり、周囲には高層マンションなどもあるとしたが、驚くべきことに「ゴミの回収車が出入りする道は非常にきれいで、悪臭もせず、ハエすら飛んでいなかった」と紹介。また煙突から煙が出ているのも見えなかった」と指摘している。

 その理由は施設内を見学することによって納得できたようだが、集められたゴミを種類ごとに処理するラインがあり、再利用する資源以外に「粉砕して埋め立て地に埋めるものですら指定の処理が施されるので毒性はない」とし、中国国内の一部の場所で生活ゴミをそのまま埋めているのとは全く異なるとした。

 またダイオキシンによる大気への影響についても「排出時には国が規定した基準値以内になるように処理され、常に計測がなされている」とした。中国の経済発展の速さには目を見張るものがあるが、その反面一部の地域では深刻な大気汚染による健康被害を心配する声もあがっている。中国のネットユーザーからは「わが国では分別のルールや排出基準を定めたところで、厳格に施行することができないため意味がない」という声が寄せられていた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)