移籍を求めているとされているデンベレ(左)とコウチーニョ(右)。そんな報道とは裏腹に、彼らの所属クラブは放出を真っ向から否定している。 (C) Getty Images

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 現地時間8月16日、バルセロナのペップ・セグラGMは、ドルトムントのウスマンヌ・デンベレとリバプールのフィリッペ・コウチーニョへの関心を認め、獲得に「近づいている」と述べた。
 
 だがこれは、同日のスーペルコパ第2レグで宿敵レアル・マドリーに0-2と敗れ、2戦合計1-5とライバルに完敗した直後の発言。それだけに、サポーターに向けてのアピールという側面もあったのかもしれない。
 
 実際、ドルトムントのハンス=ヨアヒム・ヴァツケCEOは、ドイツ誌『キッカー』で、「何を言っているのか分からない」と一蹴。「バルセロナはデンベレ獲得を実現させたいと望んでいるようだが、今のところ1ミリたりとも近づいていない」と、セグラGMのコメントを完全否定している。
 
 リバプールも同様だ。移籍志願が伝えられているコウチーニョは、今週末のクリスタル・パレス戦も負傷を理由に欠場することになった。だが、クラブは同選手について「売りに出してはいない」という姿勢を示し続けている。
 
 ユルゲン・クロップ監督は、8月17日の会見で「私のほうから言うことは何もない」と、コウチーニョの去就をめぐる状況に変化はないことを明かした。『ESPN』が伝えている。
 
「他の人たちが何を言っているのかは知らない。私はその人たち、特にこの人(セグラGM)のことを知りもしないんだ。彼とは会ったことはない。だから、理解できないよ」
 
 それでも、バルセロナが両選手を望んでいることに変わりはない。ロベルト・フェルナンデスSDは17日に行なわれたパウリーニョの入団会見の場で、「我々は複数の選手の獲得のためにそれぞれのクラブと交渉している。困難であることは分かっているけどね」とコメントした。

 彼は、デンベレとコウチーニョへの関心を認め、難しい取引と認識しつつ、獲得を目指すと述べた。
 
「デンベレとコウチーニョは、我々が長いこと気にしている重要な選手たちだ。適切な年齢で、我々のサッカーにも適応できるだろう。リバプールとドルトムントに敬意を払っているが、交渉は時間を必要とするものだ。最終的に彼らの獲得を実現できるかどうかは相手クラブ次第だがね」
 
 パリ・サンジェルマンに史上最高額でネイマールを引き抜かれたバルセロナは、ターゲットに据えたデンベレとコウチーニョを獲得できるだろうか――。欧州移籍市場の締切日(8月31日)は刻一刻と迫っているが、果たして!?