サウサンプトンへの不満を示したファン・ダイク。移籍リクエストの公表はその本気度の表れと言えるだろう。 (C) Getty Images

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 現地時間8月7日、サウサンプトンに所属するオランダ代表DFフィルジル・ファン・ダイクが、クラブに対して移籍リクエストを提出したことを公表した。英国メディア『BBC』などが伝えている。
 
 2015年の夏にセルティックから加入したファン・ダイクは、守備陣の柱として活躍し、昨シーズンは左足首を負傷したため2月以降は欠場したものの、キャプテンとしてチームを統率した。
 
 そうしたパフォーマンスにメガクラブが興味を示さないわけもなく、当人も移籍に心が傾いていると報じられてきた。
 
 そのなかでサウサンプトンは、現地時間7月21日に練習に身の入っていないというファン・ダイクをチームに帯同させないことを発表。新指揮官のマウリシオ・ペジェグリーノは、「彼は『一緒にプレーすることができない』と私に言ってきた。クラブのためにも、100%の力を注げる選手と仕事をする必要がある」と、オランダ代表CBへの処遇について語っていた。
 
 しかし、マネジメント会社を通じて、初めて移籍リクエストの提出を自ら公表したファン・ダイクは、「僕は一度も『練習に出たくない』なんて言ったことはない。それは明確にしたい」と、新指揮官の発言に誤りがあることを指摘した。
 
 また、ファン・ダイクは、「プレミアリーグで活躍する機会をくれた皆に感謝したい」と話しつつも、クラブに対しての不満を明かし、自身の決意を固めたことを伝えた。
 
「クラブは複数の上位チームからの関心を一貫して拒否していた。しかも、僕に給料2週間相当の罰金も科そうとしてきた。失望したよ。だから退団以外の選択肢は残っていなかった。それに僕は信じられないほど野心に満ちている。プロサッカー選手として短い人生の中で出来る限り成功したいと考えているからね。もう一回、ヨーロッパサッカーの名誉ある舞台でやりたいんだ」
 
 自らの希望を口にしたオランダ代表DFへは、CB陣に不安を残すリバプールとチェルシーが熱心に動向を追っているとされている。一部では前者が6000万ポンド(約84億円)と言われる移籍金を支払う算段があるとも報じられた。
 
 今夏中の移籍への態度を改めて示したファン・ダイク。はたして、その「成功したい」という想いは実るのか? 今後の動向に注目したい。