自身のクロスロードについて語ったオーウェン・ウィルソン
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 ハリウッド俳優のオーウェン・ウィルソンと、米アカデミー賞の常連となった映画監督のウェス・アンダーソン。だが彼らにも売れない時期はもちろんあった。ディズニー/ピクサーの人気シリーズの第3弾『カーズ/クロスロード』で、引退か否かの岐路に立つ主人公ライトニング・マックィーンの声を務めたオーウェンがその時代について振り返った。

 「仕事を始めた最初のころ、自分がエンターテインメントビジネスの世界で仕事をし続けるなんて思ってもいなかった」と切り出したオーウェン。彼は当時について「自分たちで最初に作った映画で、テスト試写のプロセスに行ってもうまくいかない、サンダンス映画祭への参加も決まらない、それでも何とかしがみついていた」と述懐する。しかし、そんな中彼らに手を差し伸べる人が現れる。その一人が彼らに『アンソニーのハッピー・モーテル』(日本劇場未公開)を作らせてくれたプロデューサーのジェームズ・L・ブルックスだ。

 オーウェンいわく、自身とアンダーソン監督にとってジェームズは “メンター(指導者)”のような存在だという。そしてその出会いは彼らに新たな考え方も与えた。「作品を本当に受け入れてくれる人がでてきた。そのときに、大きな教えがあったと感じたんだ。それは忍耐強くいるということと、もう一つは今回の『カーズ/クロスロード』でも語られているんだけど、人間というのはどれほど他人に頼りながら生きているかということなんだ」。

 「ウェスと僕は、ほかの人たちからの仕事や助けから本当に恩恵を受けていると感じている。それがあるかないかで、僕たちのキャリアも大きく違ったものになっていたと思う」と力説するオーウェン。今では『カーズ』シリーズのマックィーン役のほか、『ズーランダー』『ナイト ミュージアム』シリーズなどといった多くの代表作を抱えている俳優となった。そして彼は日本のファンに向けて、「今回の『カーズ/クロスロード』では、日本の皆さんに早く『カチャーウ(ライトニング・マックィーンの口癖)』を届けたいと思っています。皆さんも映画を気に入ってくれることを願っています」と呼び掛けた。(編集部・井本早紀)