浦和強化部長、即座の監督交代否定も… 「未来のことは分からない」と新潟戦後に含み

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川崎に1-4と大敗後、山道強化本部長が監督交代の可能性に言及

 浦和レッズの山道守彦強化本部長は、1-4と大敗を喫した5日の川崎フロンターレ戦後に、即座の監督交代に及ぶ可能性を否定した。

 試合終了後にスタジアムの車両出口付近で待ち構えたサポーターから対話を要求された山道氏はその場に向かい、浦和サポーターの厳しい声を受け止めた。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督にも浦和サポーターから厳しい声を浴びせられ、試合終了から2時間以上が経って選手バスがスタジアムを後にすると、山道氏は報道陣の取材に応じた。

「今日の判断はありません」と、即座の監督交代がないことを明言したうえで、「今までの成果、2011年の状況をここまで復活させてもらったのはミシャ(ペトロヴィッチ)監督。我々は全力でサポートする。それが全てです」と、11年に残留争いに巻き込まれた翌年からチームを率いて以降の功績に触れた。

 また、サポートの具体的な中身については「小さい話かもしれないが、声かけというのもそう。今日の4失点を検証するのもクラブのサポート。自信を失っているからこその結果でもある。具体的に言うのは難しい部分もあるが、いろいろな方法、選択肢を持ってサポートしていきたい」と話した。

指揮官の新潟戦に進退をかける発言には…

 一方で、先の見通しについては「未来のことは分からない」と話した。ペトロヴィッチ監督は9日のアルビレックス新潟戦に進退をかける発言をサポーターに対して残したが、山道氏は「それは彼が判断することではなく、クラブとして考えること。興奮しすぎた結果の発言だと理解している」と、強化部として次戦の結果を監督交代の判断に直結させる考えも否定した。

 試合終了後の記者会見でペトロヴィッチ監督は「監督として選手に責任を押し付ける気はない。責任は私にある。自分たちがどうすればいいのか考えるが、クラブも何か考えているかもしれない」と、クラブによる進退の判断を受け入れるかのような弱気な発言を残したが、少なくとも次節の新潟戦までは現体制を支援する方針だ。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images