世界ランキング9位の錦織圭【写真:Getty Images】

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ジュネーブOP4強進出、右手首痛から復調…海外メディア「痛みとともに打ち倒す」

 男子テニスのジュネーブ・オープンは25日、準々決勝が行われ、世界ランキング9位の錦織圭(日清食品)が同62位のケビン・アンダーソン(南アフリカ)をフルセットの死闘の末に2-6、6-4、7-6で4強進出。驚異の粘りでポイントを奪ったバックハンドが「グレートショット」とATP公式中継サイト「テニスTV」に動画付きで称賛されるなど、再三のピンチを跳ね返して逆転勝ちした。

 右手首痛から復調を示している日本のエースについて、各国メディアは「痛みとともに打ち倒す」「ジュネーブでの恐怖を生き延びた」と速報し、土壇場でのド根性を評価している。

 第1セットをいきなり失った錦織、第2セットを奪い返すと、第3セットはタイブレークでものにし、逆転勝利を果たした。

 2時間29分の死闘をものにした錦織に対して、フランス地元紙「レキップ」電子版は「ケイ・ニシコリが痛みとともにケビン・アンダーソンを打ち破る」と速報。第3セットでゲームカウント4-5とリードされて迎えた錦織のサービスゲームで、0-40という絶体絶命のピンチを迎えながら、3度マッチポイントを凌ぎ切った粘り強さを高く評価している。

今日準決勝でM.ズベレフと激突…1年3か月ぶりの今季初タイトル奪取なるか

 一方、米紙「サンフランシスコ・クロニクル」電子版は「ケイ・ニシコリはジュネーブ・オープン準々決勝で3度のマッチポイントの危機を救う」とレポートしている。

 カタールの衛星放送「ビーイン・スポーツ」電子版では「ニシコリ、ワウリンカがジュネーブでの恐怖から生き延びた」と特集。世界ランク3位で前回覇者のスタン・ワウリンカ(スイス)も準々決勝で同28位サム・クエリー(アメリカ)相手にフルセットの死闘を演じており、第1シードのワウリンカと第2シードの錦織の苦戦に注目していた。

 錦織は26日に行われる準決勝では世界ランク33位のミーシャ・ズベレフ(ドイツ)、ワウリンカは同314位のセドリック・マルセル・ステべ(ドイツ)と対戦する。

 右手首痛の故障と戦いながらシーズンを過ごしながら、薄氷を踏む白星を手にした錦織。大一番の全仏オープンを前にして、2016年2月のメンフィス・オープン以来となる今季初タイトルを手にすることはできるか。