レゴの世界へ潜り込む!行ってわかった「レゴランド・ジャパン」の魅力とは
2017年4月1日、名古屋市内に「レゴランド・ジャパン」がオープンしました。レゴのテーマパークといえば、すでにお台場など日本各地に「レゴランド・ディスカバリー・センター」という屋内型施設がオープンしているので、何となくイメージがつく人もいるはず。
今回オープンしたレゴランド・ジャパンは、屋外施設として日本初のレゴのテーマパークです。レゴの本社があるデンマークのビルンには「レゴランド・ビルン・リゾート」、イギリスのウィンザーには「レゴランド・ウィンザー・リゾート」といったように、世界7ヶ国にレゴランドが存在し、今回オープンしたレゴランド・ジャパンは8つ目にオープンした施設にあたります。
”家族で楽しむ”ことをコンセプトにしたこちらの施設ですが、実際のところはどうなのかが気になるところ。そこで、実際にレゴランド・ジャパンに遊びに行ってみました!
カラフルなエントランスを通り抜けると待ち受けているのは、これまで見たこともないような特大のレゴモデル。
これまでニュースなどで映像や写真は目にしていたのですが、想像していた倍以上のサイズでした! これがすべてレゴブロックで作られているというのだから、エントランスだけで期待値はどんどん高まります。
パーク内に一歩足を踏み入れると、キャラクター達が出迎えてくれるのはもちろん、カラフルな色使いの建物に胸が躍る感じはほかのテーマパークと同じです。子どもだけでなく、この雰囲気には大人も高揚するに違いありません。
パーク内には約1万体のレゴブロックで作られたレゴモデルがあり、いずれも接着されているので触ってもOK。「サブマリン・アドベンチャー」前にある潜水艦のオブジェに至っては、65万個のレゴが使用されているそうです。
アトラクションに乗らずとも、パーク内のレゴモデルを見て回るだけでも十分楽しめそうな印象を受けました。とくにそれが顕著な「ミニランド」エリアに関しては、別記事でじっくり紹介したいと思います!
本物の海の生き物とレゴが楽しめる「サブマリン・アドベンチャー」
今回、実際に体験したアトラクションのひとつ「サブマリン・アドベンチャー」は、レゴダイバーの一員になって、海底にある秘密の古代遺跡を探検できます。
レゴだけでなく、実際に生きた魚約80種類、2000匹の魚を潜水艦から観察するこのアトラクションは、ほかのテーマパークにはない“教育的な要素”を感じます。内容だけ聞くと、かなりシンプルなのですが、体験してみるとこれがなかなか楽しくて、思わず写真を撮影する手が止まりませんでした。
パーク内でも人気のアトラクションのひとつで、子どもたちには冒険に出るワクワク感が好評なようです。
どんどん暑くなる夏場に遊んでほしいのが、「スプラッシュ・バトル」というアトラクション。船に乗り込んで、水が出る大砲を使って、別の船や、的を狙い撃ちして楽しみます。
知らない人に向かって水をかけるのはちょっと気が引けるなと思ったのですが、そんなことは言っていられませんでした。なぜなら、子どもたちは容赦なくこちらを狙ってくるから!
しかも、このアトラクションは外周にも水が出る大砲が置かれており、外にいる人からも攻撃されるんです。これなら、「乗り物には乗りたくないわ」という親やおじいちゃん、おばあちゃんも、外から子どもや孫と一緒に遊べますし、身長制限でアトラクションには乗れない小さな子どもも楽しみやすくなっています。
実際に私も見ず知らずの子どもたちからの攻撃を受け、降りる頃にはびしょびしょに。暑い日にはこのままでも構いませんが、服や髪を乾かしたいなら「全身ドライヤー」(1回300円)を利用するのもアリ。これを使えば、風と赤外線のチカラで乾くそうです。冬場や肌寒い日もこれなら心置きなく楽しめそうです。
■「レゴ・シティ」内のストーリーを見るだけで楽しめる
レゴランド・ジャパンは7つのエリアに分かれており、そのなかのひとつである「レゴ・シティ」には、子ども向けの「ドライビング・スクール」や、親子で協力してレスキュー隊になりきる「レスキュー・アカデミー」などのアトラクションがあります。
大人だけで来ると遊びにくいのかなと思いきや、まったくそんなことはありません。何と言っても、このエリアは街を再現しているので、至るところに置かれたレゴのオブジェにストーリー性があるんです。
たとえば、おばあちゃんが運転する車に警察官が近寄って来ています。パーク内にあるオブジェは近くを通ると声が出るようになっているのですが、このおばあちゃん、実は……。おばあちゃんが警察官に声を掛けられている理由は実際にパークに足を運んでみてからのお楽しみ。
こういったさまざまなストーリーがレゴ・シティ内で繰り広げられており、本物の街にいるような感覚がして面白かったですよ。
子どもの頃から慣れ親しんでいるレゴですが、“レゴ・ブロックができるまで”の工程は見たことがないはず。実は、レゴランド・ジャパンでは、目の前でレゴ・ブロックが作られる様子を見学できる施設があるんです。
「レゴ・ファクトリー・ツアー」は、レゴの新入社員になった気分で、レゴ・ブロックができるまでの様子を目の前で見ることができます。レゴらしいカラフルな工場内でどんどんレゴ・ブロックが作られるのを見ると、まるで工場見学をしている気分に。
しかも、見学後にはできたてのレゴ・ブロックを1人1個もらえます。パッケージには作られた日付が記載されているので、いい想い出になりますね。
■フードやお土産はどんなものがある?
テーマパークといえば、気になるのは食事。レゴランドには13のレストランがあります。
ほかのテーマパークのようにキャラクターをモチーフにした食事はあまりないのですが、レゴ・ブロックの形をした「LEGOポテト」(450円)はインスタ映えもバッチリです。
また、園内を歩きながら手を汚さずに片手で食べられる「チーズドック」(550円)は、ちょっと小腹が空いたときにおすすめ。
中世の世界をイメージした「ナイト・キングダム」エリアにある「ナイト・テーブル・レストラン」では、名古屋グルメである小倉トーストをアレンジしたフレンチトースト(400円)や、きしめんなども楽しめます。このレストランは2階にあり、パーク内が一望できるのも魅力。世界中のレゴランドのなかでも、こういったロケーションのレストランは日本だけなんだとか。
また、パーク外にもカフェなどの飲食店はあるので、帰り道に外で食事して帰るのも良さそうです。ちなみに、園内へは離乳食の持ち込みはOKですが、飲み物や食事の持ち込みはできません。また、乳幼児用のミルクに使うためのお湯などは赤ちゃん用の休憩所やカフェテリアでお願いできるようです。
お土産に関しては、オリジナルのお菓子が一番人気だそうです。チョコレートクランチ(1200円)やソフトキャンディ缶(1200円)など、ばらまき用のお土産に良さそうですね。ちなみにお土産にお菓子をラインナップしているのは日本だけだそうで、海外のレゴランドにはこういったお土産はないのだとか。
自分用のお土産としては、名古屋の磁器メーカー・ノリタケとコラボしたプレート(8000円)とマグカップ(3000円)がイチオシ。少し高い印象を持ちますが、ここでしか買えないという意味ではかなりプレミア感のあるアイテムです(プレートは数量限定)
また、レゴをモチーフにしたノート、ペンなどもおみやげとして買う人が多いそうです。ただし、こちらはレゴランドオリジナル商品というわけではありません。
ミニフィグのキーチェーン(700円)がここまで充実しているのも、アジア最大級のレゴショップならではといえるでしょう。
今回、平日の昼間に行ってみて感じたのは、園内が比較的コンパクトにまとまっているので、子どもと両親だけでなく、おじいちゃん、おばあちゃんも一緒に楽しみやすい施設だということです。
大型のテーマパークは歩き回る距離が必然的に長くなるので、小さな子どもや高齢者を連れていくのは大変ですが、この規模感であればちょうどいいなと思いました。
入場料に関しては、1DAYパスポートが子ども5300円、おとな6900円となっており、「高い」と感じる人の声が多いのが事実。とはいえ、日本中どこを探してもこれだけの数や規模のレゴのオブジェが一同に介した場所はほかにはありません。
レゴが好きな人はもちろんのこと、インスタ映えしそうな撮影スポットもたくさんありますし、名古屋を訪れた際に足を運ぶ価値は十分あると思います!
レゴ・ブロック自体が知育玩具ですので、“体験しながら学ぶ”という側面が強く、ほかのテーマパークとは少し路線が違うのかなというのが筆者の感じた正直な感想です。実は、2018年には、レゴランドに隣接して宿泊施設「レゴランド・ホテル」や、水族館「シーライフ」がオープンするんです。
カリフォルニアのレゴランドにはすでに水族館があり、ここは海の生き物の生態を学ぶための施設となっているそうです。この水族館ができることで、レゴランドの “エデュケーショナル施設” としての一面がさらに強まりそうですね。
>> レゴランド・ジャパン
(取材・文/今西絢美)
いまにしあやみ/エディター、ライター
編集プロダクション「ゴーズ」所属。スマートフォンなどのデジタル製品を中心に、アプリや関連サービスに関する記事をウェブや雑誌で執筆中。趣味は食べ歩きで、食にまつわるサービスや製品のチェックがライフワーク。