マレーシアを代表する老舗リゾート、ペナン島。その中心都市であるジョージタウンは、異文化が混在する歴史的な街並みが評価され、世界遺産に登録されています。

ジョージタウンを歩けば、中国、マレー、インドといった、現在のマレーシアを構成する民族の文化だけでなく、かつてこの地がイギリスによる統治を受けたことを物語るコロニアル建築の数々に出会います。

ペナン島はイギリスがマレーシアで最初に入植した地。1786年、イギリス東インド会社のフランシス・ライトが、東南アジア進出の足がかりにこの島を選び、ペナン島はイギリス東インド会社に割譲されました。ここから、マレー半島におけるイギリスの植民地支配が始まります。

以来、ペナン島は「プリンス・オブ・ウェールズ島」と呼ばれ、東西貿易の中継地として発展してきました。そんな歴史のなかで、ヨーロッパ、中国、マレー、インドといった多文化が混在する、類まれなる街並みが生まれたのです。

・コーンウォリス要塞

ペナン島におけるイギリス統治の象徴ともいえるのが、1786年にフランシス・ライトが上陸した場所に築かれた、コーンウォリス要塞。「コーンウォリス」とは、当時の東インド会社提督の名前です。

建設当初は木造でしたが、1810年にレンガ造りの建造物として建て直されました。全盛期には英国王室の砲兵隊の駐屯地として機能し、事務所や礼拝堂、軍事警官やインド人傭兵の宿舎まであったのだとか。

大砲の向こうには海が見え、南の島ならではの開放的な雰囲気が楽しめます。

オランダ製の大砲「スリ・ランバイ」。マレー女性のあいだでは、これに触れながら祈ると子宝に恵まれると信じられているのだそうです。大砲と子宝とは、意外な取り合わせですね。

・ビクトリア・メモリアル時計塔

ジョージタウンのコロニアル建築散歩のランドマークとなるのが、コーンウォリス要塞とランカウイ島行きフェリー乗り場のそばに位置する、ビクトリア・メモリアル時計塔。

1897年にビクトリア女王即位60周年を記念して建てらたもので、高さは即位の年号と同じ60フィート(約18メートル)です。てっぺんにドームをもつ優雅なシルエットが印象的。

・ペナン博物館

イギリス統治時代に学校として建てられた建物を利用した博物館が、1927年にオープンしたペナン博物館。ペナン島の民族や、歴史、文化、自然などを紹介していて、ペナン島をさまざまな角度から知るためにはうってつけの場所です。

なかでも、中国系移民の子孫、プラナカンの文化を紹介する展示は、美しい家具や調度品に目を奪われること間違いなし。

・セント・ジョージ教会

ジョージタウンにある最も美しい教会が、セント・ジョージ教会。1818年に建てられた東南アジア最古のイギリス教会で、高い尖塔をもつ白亜の外観が目を引きます。

内部の写真撮影はできませんが、見学は自由。時が止まったかのように静かな空間で、清らかな空気を感じてみましょう。

・ペナン市庁舎

コタ・ラマ公園をはさんで、コーンウォリス要塞の向かいに建つ市庁舎。1903年に完成したジョージタウンで最も重要な建造物のひとつで、現在は市議会議場として使用されています。

内部の見学はできませんが、堂々たるたたずまいと繊細な装飾は見事。すぐそばの通りは海に面しているので、島の雰囲気を感じながら海沿いを散策するのもおすすめです。

アジアとヨーロッパが混じり合った世界遺産の街、ジョージタウン。街を歩けば、文明の十字路として発展したこの街が見せてくれる多彩な表情に魅了されることでしょう。

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