ミランで出場機会を失っている本田。不動の大黒柱は、落選の憂き目に遭うのか。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

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 3月16日、ロシア・ワールドカップ・アジア最終予選のUAE戦(3/23)とタイ戦(3/28)に挑む日本代表メンバーが発表される。
 
 日本は現在、3勝1分1敗で、首位サウジアラビアと勝点10で並び、得失点差でグループ2位につけている。ロシア行きのチケットが自動的に得られる上位2か国に入っているとはいえ、3位オーストラリア、4位UAEは勝点9と、僅差の中で4か国がひしめく状況で、ひとつの取りこぼしが致命傷になる可能性がある。
 
 後半戦のスタートは、最終予選の初戦で苦杯をなめたUAEが相手となる。アウェーでの難しいゲームが予想されるが、ここでリベンジを果たせば、今後の戦いに弾みがつき、ホームでのタイ戦にも勢いを持って臨めるはずだ。
 
 メンバー選考で注目されるのは、出場機会を失っている欧州組が招集されるかどうか。本田圭佑や長友佑都、宇佐美貴史らは試合勘の欠如が懸念されている。これまで主要メンバーとして貢献してきた彼らだが、当落線上にいると言ってもいい。
 
 本田に関しては、現地報道でヴァイッド・ハリルホジッチ監督から“選外メール”が届いたとも報じられている。
 
 一方で、所属クラブでコンスタントに起用されている吉田麻也、原口元気、大迫勇也、酒井宏樹、酒井高徳らは、問題なく招集されるだろう。バイエルン戦で負傷した長谷部誠の状態は気になるが、試合で起用できなくとも、精神的支柱として指揮官は呼び寄せるつもりだと言われている。ここにきて出場機会を増やしている香川真司や岡崎慎司も、これまでの実績を踏まえれば、外される理由は見当たらない。
 
 Jリーグに復帰した清武弘嗣も、怪我をしていたが前節の札幌戦で復帰を果たしており、メンバー入りは確実だ。国内組では、西川周作、森重真人、山口蛍、槙野智章ら常連組は“鉄板”として、齋藤学、永木亮太、大島僚太、遠藤航らが食い込めるか。負傷した東口順昭の代わりに、誰が抜擢されるかも注目すべきポイントだろう。
 
 サプライズ招集として期待されるのが、鹿島の鈴木優磨か。J1の横浜戦、ACLのブリスベン・ロアー戦と2試合連続で視察に訪れたハリルホジッチ監督の目の前でゴールを決めているだけに、初招集されても不思議ではない。
 
 世代交代を推し進めるなか、浅野拓磨、久保裕也、南野拓実といった欧州で奮闘を続けるリオ五輪世代のアタッカーたちも候補に入っているはず。怪我明けの武藤嘉紀、オランダで着実に力をつけている小林祐希も代表に名を連ねる資格は十分にある。
 
 今年最初の代表活動で、小さくない変革が起こるかもしれないハリルジャパン。その顔ぶれに注目だ。
 
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
 
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