サカナクションの山口一郎が3月2日、TOKYO FMのレギュラー番組に出演。サカナクションが公式アンバサダーを務める月面探査レースプロジェクト「au×HAKUTO MOON CHALLENGE」の応援ソング『SORATO』について、その完成に至る経緯を語りました。

(TOKYO FM「SCHOOL OF LOCK! サカナLOCKS!」2017年3月2日放送より)



<画像は2月23日放送分>

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『SORATO』。これは、サカナクションがアンバサダーとして応援している月面探査レースプロジェクト、「au×HAKUTO MOON CHALLENGE」の探査機の名称です。この探査機の名前をこのプロジェクトの応援ソング「moon」に歌詞が加わった新曲のタイトルにするというもので一般募集したんです。ということで、この『SORATO』というのは月面探査機の名前であり、サカナクションの新曲の名前です。こちらが、3万7千通もの応募があったんですね。見ましたよ3万7千通。応募ありがとうございました。

サカナクションが他人に曲のタイトルを考えてもらうのは初めてだったんですけど、曲名が決まっているわけだから、いろいろヒントがある上で歌詞を考えるのは結構面白かったですね。タイトルが先に決まってそれに歌詞を考える作業は、例えば『SORATO』なら……空と、何なのかなーとか。愛しさと切なさと空と心強さと……みたいな(笑)。いろいろヒントがあったので、すごく面白かったです。

審査員として僕も参加したので、そういった部分も踏まえて作詞しました。基本はこのプロジェクトをやっているHAKUTOというチームの皆さんが作った探査機の名前になるわけだから、そこに支障がない名前になったらいいなというのが一番の選考基準になりました。そして「moon」が進化して『SORATO』になったんだけど、どう進化させるのかっていうのを悩んだんです。

まず、「moon」って、“♪ラーラーラー”って歌詞がない部分があって、インストに近かったのよ。サッカーでいうチャントみたいな。ああいう感じに歌詞を求めていくのは難しかったし、違うメロディをAメロみたいに付けるっていう案もあったんです。ラララを残して。だけどそうするとクサくなっちゃうし、あからさまに背中を押すような言葉を入れなきゃいけなくなっちゃったんですよ。「頑張れ!」「月に向かって手を伸ばせ!」みたいな。でもそれは僕らっぽくないし、アンバサダーとしてそういうことを求められているわけじゃないなって思って。今回この『SORATO』には、ラララの部分に歌詞を付けて、歌詞がないところでみんなが自由に踊るっていうインストと歌モノの隙間みたいなね。洋楽っぽいのかな。ダンス・ミュージックでもあり歌モノでもあるっていうところでしたね。ここに至るまでも本当にビクターの人たちと揉めに揉め、言い争いになり、最終的には……黙りましたからね(笑)。だけど、上手くこのプロジェクトの応援ソングを作れたんじゃないかと思っています。

あとね、完成が発表日(2月21日)の朝9時だったんですよ。(前日の)夜11時くらいに歌詞ができて、そこからスタジオに行って歌録りをしたんです。みんなは家で寝ているから、一人ずつ起こして(笑)、コーラスを録っていくっていう作業をしました。最初俺が録って、モッチ(岩寺)が録って、愛美ちゃん(草刈)が録って……そのあとは知らない。僕、帰ったから(笑)。次の日、歌わなきゃいけなかったから帰ったんですけど、本当にメンバーは大変そうでしたね。

歌詞のポイントは、やっぱり分かりやすい応援ソングにならないようにしなきゃなっていうのと、HAKUTOの袴田(武史)さんっていうリーダーと話したこととかをヒントにしながらね。どのくらい歌詞に余白を作るか、説明しきらないようにするか。どれだけ遠回しに今回のことを伝えるかっていうのが、いちばん難しかったなと思います。これも次のアルバムに収録されますから、一緒に歌ってもらえたらと思っています。

サカナクションがこのプロジェクトを応援する大きな理由は、auの社長さん……田中(孝司)社長とHAKUTOの袴田さんと3人で雑誌「Forbes」の表紙を飾ったんですけど、その時に田中社長が言っていた言葉があって。

昔、インターネットに注目して事業をやり始めた頃は、みんな「何考えてるんだ? そんなものが主流になるわけない!」って思っていたんですって。だけど、今やインターネットはなきゃならないものになっていますよね。「未来っていうのはどういう風に変貌していくのは予測できないけど、宇宙に民間企業がどんどん参入して宇宙空間がビジネスのひとつのフォーマットになっていくのは、これからの未来では普通になること。だからauとしてこのHAKUTOのプロジェクトを応援しているんです」というお話を聞いたんです。

僕らも未来に自分たちの音楽を繋げていきたいし、未来の音楽に自分たちが影響を与えたいと思ってやっているわけだからね。こうして未来につながるプロジェクトをちゃんと今、しっかり音で支えていきたいし、プロジェクトの中で音楽の入り方はどんなものがあるのかをサカナクションとして考えたいと思ったんです。そこで、サカナクションを応援してくれる方達に、別の形での伝わり方っていうのをちゃんと聴いてもらえたらなっていうのがあるのでチャレンジしてみたんですね。ホールツアーが始まるから、みんなにも早く『SORATO』を聴いてほしいと思いますね。

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サカナクションの全国ホールツアー「SAKANAQUARIUM2017」のチケットは、3月5日から一般発売されます。詳細はサカナクションのオフィシャルサイト(http://sakanaction.jp/ http://sakanaction.jp/)をご確認ください。

<番組概要>

番組名:SCHOOL OF LOCK!

放送エリア:TOKYO FMをはじめとする、JFN全国38局ネット

放送日時:

月〜木曜 22:00〜23:55

金曜 22:00〜22:55

番組Webサイト ⇒ http://www.tfm.co.jp/lock/

<今後の予定>

3/6(月) NakamuraEmiさんゲスト出演

3/7(火) 斉藤和義さんゲスト出演



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聴取期限 2017年3月10日 AM 4:59 まで

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