スピーチが感動を呼んだヴィオラ・デイヴィス
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 現地時間26日、第89回アカデミー賞授賞式が米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、映画『フェンシズ(原題)』のヴィオラ・デイヴィス(51)が助演女優賞を受賞した。『ダウト 〜あるカトリック学校で〜』(2008・助演女優賞)、『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜』(2011・主演女優賞)に続く3度目の女優賞ノミネートにして見事初受賞を果たした。

 『フェンシズ(原題)』は、1987年にピューリツアー賞を受賞した同名戯曲を、デンゼル・ワシントン監督・主演・製作で映画化した感動作。ヴィオラが演じたのは、メジャー入りを目指す名野球選手だったものの、黒人だからという理由でプロになれずに地道に清掃員を続ける男(デンゼル)の妻。同作の舞台版でも共演したデンゼルに激しく感情をぶつける鬼気迫るシーンは23回も撮り直したものだといい、彼女の女優魂に感服するばかり。ちなみに、デンゼルも本作の演技で主演男優賞にノミネートされている。

 昨年のアカデミー賞は2年連続で俳優部門にノミネートされたのが白人だけだったとして“白すぎるオスカー”と波紋を呼んだが、今年は黒人俳優が過去最多となる6人ノミネート。すでに『ムーンライト』のマハーシャラ・アリが助演男優賞を受賞しており、10年ぶり4度目となる黒人俳優のW受賞が実現した。(編集部・市川遥)