ミランのシルヴィオ・ベルルスコーニ名誉会長が21日、ミラノダービーでサポーターが自身にささげるコレオグラフィーを披露したことに感謝した。

1986年にミランのオーナーとなったベルルスコーニ氏は、中国のコンソーシアムとクラブを売却することで合意。「クロージング(取引完了)」が12月13日に予定されている。

そのため、20日に行われたインテルとのミラノダービーは、ベルルスコーニ氏にとってミランのオーナーとしての最後のダービーになるとみられている。ベルルスコーニ氏は試合当日、「最後のダービーか」との質問に「そうではないと思う」と答えたが、これはクラブ売却後に名誉会長としてミランに残ることを示すとの見方もある。

この状況を受け、ミランのサポーターが集まる「クルヴァ・スッド」は、ダービーでベルルスコーニ氏と数々のトロフィーを示すコレオグラフィーを披露し、「こんな夢は二度とないだろう…ありがとう、会長」とベルルスコーニ氏にささげた。


この見事なコレオグラフィーに、サン・シーロの観客たちもベルルスコーニ氏に改めて拍手を送った。なかには「会長は一人だけ」と歌う声も。最高の“プレゼント”に、ベルルスコーニ氏は感動した。


試合でミランはアディショナルタイムに失点し、2-2と追いつかれて勝利を逃した。だが、ベルルスコーニ氏は一夜明けた21日、ミランファンに感謝のメッセージをつづっている。

「ありがとう、ありがとう、ありがとう。とても美しく、感動的なサプライズだった。ミラノダービーのような重要な試合でサン・シーロに来て、たくさんのミランサポーターに囲まれ、拍手してもらい、感謝してもらい、何よりも、突然、クルヴァ・スッドのみんながつくってくれた見事なコレオグラフィーを見ることができた。もう一度言いたい。ありがとう、ありがとう、ありがとう」

「ほかのスタンドにいたミランサポーターたちもずっと拍手してくれ、この最高のスペクタクルを写真に収めていた。テレビもそれをイタリア全土と世界中に放送してくれた」

「そう、イタリア、ヨーロッパ、そして世界。君たちはあの息をのむようなコレオグラフィーで、我々が共有してきた感動、我々が払ってきた犠牲、我々があらゆるところで勝ち取ってきた素晴らしいトロフィーの数々を忘れていないことを示してくれた。君たちは考えてあのコレオグラフィーを私にささげてくれたが、私はそれを君たちに、クルヴァのみんなやミランサポーターにも伝えたい。君たちの感動に貢献できたことに満足しており、君たちは涙を流すまで感動させてくれた」

「ミランと、ミランのために、永遠に一緒に」

「たくさんの愛情とともに、ミランカラーを胸に。君たちの会長より」