「代表に行かせてもらって色々なことを経験しているし、その経験を自分が伝えないとチームは強くならないと思っている」
 
 世代別の代表にも入り、プレミアでも数字で結果を残していることから、自身にも中心選手としての自覚がある。ただ一方で、C大阪U-23の一員としてJ3の試合に出場し、自身が“まだまだ”と残された課題を肌で感じた部分もあり、慢心はない。
 
「もう少し自分がアグレッシブに上がって攻撃に絡まないと(いけない)。やれない部分が多かったので、高い意識を持って、もっと上のレベルでやれるようにしたい」
 高校年代で通用するのはある種、当たり前。それより上の舞台でも、その武器が出せるのかどうか、という狭間の部分で、舩木は闘っている。
 
 そういった意味で、世界への挑戦権を取りに挑む「U-19アジア選手権」は、彼にとって自身の立ち位置を図る絶好の機会だ。
 
「去年の1次予選ではスタメンで2試合出してもらったけど、相手は推進力があるなかで、(自分は)まだまだなところが多かった。今回は、去年から成長できたところを見せられると良いかなと思います。サイドに特徴のある外国人の選手とやる中でも、自分がより前に出てプレーをしたら、その選手も下がるしかない。そういったところで相手の攻撃力を消していけたら自分の勝ちなので」
 
“引く”つもりは毛頭ない。アジアの舞台でも徹底的にアグレッシブに戦い、舩木は世界への切符を掴みに行く。
 
取材・文:竹中玲央奈(フリーライター)