日本を訪れる中国人旅行客の多くが、日本社会の秩序や清潔さなどを称賛する。だが、これは旅行というごく短期間の滞在で見える「表面的」な日本に過ぎない。旅行では日本人の暮らしぶりなどを理解するのは難しく、日本に一定期間以上住んでようやく見えてくるものもあるだろう。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本を訪れる中国人旅行客の多くが、日本社会の秩序や清潔さなどを称賛する。だが、これは旅行というごく短期間の滞在で見える「表面的」な日本に過ぎない。旅行では日本人の暮らしぶりなどを理解するのは難しく、日本に一定期間以上住んでようやく見えてくるものもあるだろう。

 中国メディアの今日頭条はこのほど、日本に留学していた中国人による手記を掲載し、「中国国内にいる多くの中国人にとって、日本は多くの点で羨望の対象」であると伝える一方、実際の日本での生活は多くの中国人が思っているほど良いものではなく、日本で生活することによって「中国での生活も中国人が思っているほど悪いものではないことが分かった」と伝えている。

 記事は、給与や衣食住など多くの点で比較してみても、日本での生活は中国人が想像しているほど良いわけでもなく、中国も日本に大きく劣っているわけではないことが分かったと伝え、給与は大卒でも月給25万円ほどであり、物価水準を考えれば日中で大きな差はないと主張した。

 さらに、日本で売られている服の多くは中国製であると指摘し、「日本で売っている服は、中国でも買えるような服」だと紹介。そのほかにも食べ物や公共交通機関、住宅価格について価格と所得水準の割合を比較し、「中国での生活は中国人が思っているほど悪いものではない」と論じた。

 また、日本の生活は中国の生活に比べて「むしろ大きな圧力に晒されている」とし、仕事は朝から晩まで厳しく管理され、残業も日常茶飯事だと指摘し、日本の生活は「中国人が思っているほど良いものでもない」と伝えている。中国経済の成長を背景に、中国人の生活水準が年々向上しているのは事実だ。北京や上海などの都市部であれば、快適で現代的な生活を送ることもできるだろう。ただ、中国の場合は日本以上に格差が大きく、現代的な生活はおろか、その日暮らしの人も数多く存在し、一般的な日本人と同じような生活が中国国内で送ることができるのは一部の中国人だと言わざるをえない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)