2014年の「人口動態統計の概況」(厚生労働省)によれば、年間の死因別死亡者数のうち、脳血管疾患(脳卒中)は約11万4000人でがんなどに続いて4位。このうち脳梗塞は約6万6000人と脳血管疾患の約6割を占めている。

 では、どんな人が脳梗塞を起こしやすいのか。くどうちあき脳神経外科クリニック院長の工藤千秋氏はこう指摘する。

「まず脳梗塞そのものが遺伝することはないといわれています。高血圧や糖尿病、脂質異常症(高脂血症)などの生活習慣病が危険因子です。『家族に脳梗塞患者がいたから自分もなったのでは』という人がいますが、それは味付けの濃い食事や運動、睡眠といった似た生活習慣を受け継いだからだと考えられます」

 高血圧や動脈硬化を招く喫煙、過度の飲酒などに気を付けるのは当然だが、脳梗塞の引き金として最も注意すべきは「脱水」だ。体内の水分が不足することで血流が悪くなり、血管が狭くなった場所で詰まる。ならば大量に汗をかく夏場が危険と思いがちだが、冬場のほうが注意が必要だ。

「寒い冬場は汗をかかないからと水分をあまり取らない方がいますが、暖房の効いた部屋では意外と汗をかいています。そうした場合、自覚がなくても脱水していることがある。こたつで寝るのは気持ちいいですが、脳梗塞を防ぐためにも避けるべきです」(同前)

 工藤氏の経験上、頻繁に発症するパターンが「冬の早朝ゴルフ」だという。

「血圧は朝が最も高い。肌寒い早朝、屋内との寒暖差が激しい屋外に出て、しかも重いゴルフバッグを担いで急に活動する。血管が詰まりやすい要因がっているといえるでしょう」

 高血圧の自覚があるゴルフ好きは起床後にコップ1杯の水分補給を忘れずに。

※週刊ポスト2016年2月26日号