“トリプルスリー対決”も注目される日本シリーズ

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ともに強力打線、鉄壁リリーフ陣を誇る両チームが24日から激突

 今週の土曜日、10月24日から、ついに日本の頂点を決める日本シリーズが始まる。今季は2年連続でパ・リーグを制したソフトバンクと、14年ぶりにセ・リーグを制したヤクルトの対戦に決まった。リーグ優勝を果たしたチーム同士の、文字通り、日本一を決める対戦となった。

 ソフトバンクとヤクルトが日本シリーズで対戦するのは、それぞれの前身である南海やダイエー、国鉄などを含めても、初めてのこと。初顔合わせとなる両球団だが、今季のチームカラーはチーム成績を見ると、どことなく似ている印象を受ける。

 まず、両球団ともにリーグトップの打線を武器としている。ソフトバンクはチーム打率2割6分7厘、651得点、141本塁打が全てリーグトップ。首位打者&トリプルスリーを達成した3番の柳田悠岐から、4番の内川聖一、5番の李大浩、6番の松田宣浩とつながる中軸は脅威で、リーグ1位の長打率4割8厘と破壊力を持つ。

 ヤクルトは打率2割5分7厘、574得点がセ・リーグ1位。107本塁打はリーグ2位だが、223二塁打がリーグトップ。セ1位の長打率3割7分7厘と長打力を持ち合わせている。柳田同様に首位打者を獲得した2番の川端慎吾、トリプルスリーを達成した3番の山田哲人から、4番の畠山和洋、バレンティン、雄平とつながる打線がチームの核である。

シーズン通りの戦い方ができるのはヤクルトかソフトバンクか…

 盗塁数はソフトバンクが94、ヤクルトが83。これは、ともにリーグ3位の数字だ。犠打は109とリーグ2位タイのソフトバンクに対し、ヤクルトは104とリーグ最少だが、ともに破壊力満点の強力打線に、機動力と小技をうまく絡めてくる印象だ。

 守備面では、両球団ともに救援陣の安定感が光る。リーグ1位のチーム防御率3・16を誇るソフトバンクに対し、ヤクルトの3・31はリーグ4位。だが、救援防御率になると、ソフトバンク2・81、ヤクルト2・67と共にリーグトップとなる。

 ソフトバンクは、パ・リーグ記録の41セーブをマークしたサファテが守護神を務める。そこへと繋ぐセットアッパーも盤石。エディソン・バリオス、五十嵐亮太、森唯斗と顔ぶれも豊富だ。

 ヤクルトの守護神はセ・リーグのセーブ王・バーネット。こちらも今季41セーブを挙げ、防御率1・29と安定感抜群だった。セットアッパーもオンドルセク、秋吉亮、ロマンと3枚。ともに、4人の鉄壁のリリーフ陣が控えている。

 強力な攻撃陣で相手よりも1点でも多く奪う。そして、7回以降は鉄壁のリリーフ陣で逃げ切りを図る。シーズン通りの戦い方を出来るのは、果たしてどちらの球団だろうか。