Xperia Z4だけじゃない? 「発売日のソフトウェア更新」は何が問題なのか

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6月10日より順次発売された夏モデル最注目の「Xperia Z4」で、発売直後に不具合を修正するアップデートが実施される異変が起きている。ドコモ版、au版、ソフトバンク版ともにだ。

最新のハイスペックスマホ「Xperia Z4」は安い買い物ではないため、「不具合のまま出荷したのか」とささやかれているほどだ。購入者が不安になるのも、わからなくもない。

しかし、発売直後のソフトウェア更新は、結構ひんぱんに行われてきたのだ。

●ネット更新は、10年以上前より行われている
実は、この「ネット(無線)を使ってのソフトウェア更新」は、かなり前から行われている。古くは、2004年にドコモのムーバ「P505iS」などでも行われている。

ネット経由でアップデートできなかった頃はどうだったかと言うと、それはもう大変だった。
・不具合の内容を発表
・所有者にショップへ持ってきてもらう
・店頭での更新、または修理預かりにて更新

といった具合に、時間と手間がおそろしくかかっていたのだ。

それが近年のインターネットの普及やモバイル回線の高速化で、ネット経由で自動にアップデータを配信して更新ができるようになった。

しかし、このネット更新によって、新たな問題を引き起こしているのだ。

●キャリアの発売日に追われるメーカー
ここ数年、ガラケーやスマホといったケータイの進化は激しい。春、夏、冬と、年数回は新モデルが発売されている。
本体の性能や機能が向上し続ける中、これだけ頻繁に製品を発売すれば、意図しないソフトウェアの不具合も起きやすくなる。

ケータイメーカーは、発売する前にテスト(試験)を行い、不具合がないかを確認している。
テストで見つかった不具合を修正して発売するという仕組みだ。

新しいサービスが増えたり、機能が向上したりすれば、これまで以上にソフトウェアのテストにも長い時間が必要となる。
しかし、スマホの発売日はキャリアによって決められているので、発売日までにメーカーはテストを終えてスマホを完成させる。

しかし、発売前の完成したスマホに不具合が見つかったとしたら、どうなるだろう?

発売日を変更しないために、キャリアもメーカーもネット経由のソフトウェア更新を利用するのだ。
つまり、現在のキャリアもメーカーも、あまりにクリティカルな不具合でなければ、発売日にソフトウェア更新を行う前提で発売に踏み切っているようなのだ。

ただ、こうした方法には、問題がある。
スマホは、ソフトウェア更新が必要な製品ではある。しかし、それは購入後に発覚した不具合の解消や機能向上のためのものだ。つまり、更新が必要になるまでは、購入時のままで問題なく利用はできる。

しかし、購入直後のソフトウェア更新が必要な機種は、購入者が更新を適用しなければ不具合が解消されないまま使うことになるのだ。つまり、発売日にソフトウェア更新とは、購入者には、選択の余地はなく、適用しなければならない作業なのだ。

今後も、「Xperia Z4」に限らず、キャリアの発売スケジュールがあるかぎり、発売日にソフトウェア更新が必要になる機種が発売される可能性はじゅうぶんある。

発売日のソフトウェア更新は、本来、購入者がやらなくてはいけない作業でないということをわすれてはいけない。
布施 繁樹