ソフトバンクが約1.6兆円を投じ、米通信会社の大型買収に乗り出した。長期的なメリットは測り切れないものの、短期的な買収の相乗効果は見えない。勝算ははたしてあるのだろうか。「日本テレコム、ボーダフォン、ウィルコム、この3社は『赤字3兄弟』という状況でして……」10月15日、全米3位のモバイル通信事業者スプリント・ネクステルの買収発表会見で、ソフトバンクの孫正義社長がこう言ってみせると、会場に笑いが起こった。