放っておくと数百匹に! 風呂場に潜む「チョウバエ」駆除法をプロに聞いた
お風呂に入っているとき、ふと体長2mmくらいのチョウバエが天井に張り付いているのに気がついた。いずれ自然といなくだろうと放っておいたのだけれど、そのチョウバエは翌日も翌々日も天井にいて、わが子たちもついに「虫がいると気持ち悪い。早く退治してよ!」と騒ぎ出すように。
「チョウバエは何も悪いことをしていないでしょ? 一寸の虫にも五分の魂。むやみな殺生はいけないよ」と、どこかの坊さんのような徳の高い話をしてなだめたのだが、一週間後には3匹、一カ月後には5匹と、日を追うごとにチョウバエの数は増えていく。
やや不安になり、ネットをみると、チョウバエに悩んでいる人たちの書き込みがずらり。なかには風呂場で数百匹も繁殖してしまったという閲覧注意状態の人も。こ、これはアカンやつやー!
チョウバエは2週間の幼虫期間を経てさなぎとなり、成虫として4〜14日間生きるという。その間の、1匹あたりの産卵数は200個! 軽く見積もってもわが家は1000個以上の卵があるってこと!? ヤらなきゃヤられる……卵とったりや! 人間とチョウバエの仁義なき戦いが幕を開けたのであった。
■駆除1日目:浴槽のエプロンを外して熱湯攻め
調べた結果、チョウバエの駆除方法は
(1)発生源と思われる場所に70度の熱湯をかける
(2)シャワーで流す
(3)専用殺虫剤をまく
……などがあった。専用殺虫剤が手元にないため、まずは熱湯を流すことに。
チョウバエは暗く、ジメジメしている場所に生息するという。風呂場であれば、掃除の行き届かない浴槽直下の排水溝付近が繁殖ポイント。わが家の場合はマンションに多いユニットタイプで、浴槽下を見るには「エプロン」と呼ばれる側面カバーを外す必要があった。
で、夫がカバーを外して浴槽下を確認したのだが、幼虫らしいものは見当たらないという。とりあえず夫はやかん2杯分の熱湯をたっぷりと流した。これで仁義なき駆除は完了!
…と思い込んでいた私たちは、完全に敵をなめくさっていた。翌朝にはチョウバエ5匹が風呂場の壁に貼り付いていたのである。
■駆除2日目:30分以上水攻め・カビキラー噴射!
今度は筆者が浴槽下を確認する。汚水中には細長いゴミが浮いていたのだが、よーく見ると、水中でゴミが蠢いているではないか! これぞまさしくチョウバエの幼虫。一見しただけでも50匹はいる。「幼虫なんていない」と言った夫の目は節穴か。節に穴と書いてふしあなか!
夫が大量の幼虫を見逃した理由は、消すゴムのカスにソックリな幼虫を、ゴミとカン違いしたためであった。芋虫のようなイメージとはまったく異なる形状を持つ、チョウバエの幼虫。見た目がグロテスクでないのが不幸中の幸いか。
駆逐すべく、勢いよくシャワーの水を流し込むこと約40分。同時にカビキラーを幼虫めがけて噴射して泡の刑に処し(すぐには死なない)、浴槽下の排水溝も専用ブラシでゴシゴシと掃除する。ドドドと水流に飲まれながら排水溝へと消えていく、何十匹もの幼虫たち。殺生はいけないといった話はどこへやら……。ほのかな塩素臭に包まれながら、水攻めの成功を確信したのであった。
■駆除2日目の晩:幼虫の生き残りが4匹も
約40分のシャワー攻め・殲滅大作戦を終えたその晩、念のために浴槽わきの排水溝をのぞいてみると……どっこい4匹の幼虫が生きていた! 想像のはるかに上をいく生命力に疲れを覚える深夜12時。見慣れてきたこともあり、素手で幼虫をつぶし、流す。
■駆除初日から7日目:チョウバエ専用殺虫剤でチェストー!!
5日目、6日目にふたたび壁に貼り付いているチョウバエを発見。恐る恐る浴槽下を見ると、推定20匹の幼虫がモゾモゾとうねっていた。ご存命であったか! もう、びっくりして敬語。流しても流しても、己の罪とチョウバエの幼虫は流しきれない。
こうなったらアレしかない……。駆除2日目に購入しておいた「チョウバエ専用殺虫剤」を浴槽の下にあますことなくふりかけることに。さよならチョウバエ、もう来ないでチョウバエ。この殺虫剤の1日後の致死率は100%。化学の力で、ようやく人間が勝利したのである(最初から殺虫剤を使えばよかった?)。
■プロに聞いたチョウバエ対策
恐るべき生命力と繁殖力を持つチョウバエ。害虫駆除の通販を手がける「イーライフ」の問い合わせ窓口担当・森田さんは「チョウバエが繁殖のピークを迎える6月〜9月は、とくに注意が必要」と言う。
「チョウバエは、玄関、窓などのあらゆるところから宅内に侵入してきます。暗く湿った場所を探すと、スカムと呼ばれる汚泥状の有機物、石けんカス、髪の毛などに卵を産みつける。チョウバエの卵は0.3mm程度で目に見えませんから、住人が気づかないうちに孵化して羽虫に成長していきます。キッチンの排水溝、トイレ、浴槽下などは繁殖するのに最適な環境ですね。
繁殖を防ぐには、パイプクリーナーを使って1カ月に2回くらい、定期的に排水溝を掃除して、発生源となる汚れを掃除するのが効果的。換気も怠らないようにしましょう」
チョウバエを見つけたら即退治することも大切。幼虫には専用の殺虫剤を使うと駆除は早いが、「なければ、繁殖ポイントに熱湯を流したりシャワーで洗い流したりするのも効果があります。一度で終わらない場合は何度か繰り返すといいでしょう」と森田さん。
最後に闘いを終えたチョウバエ先輩として、筆者が伝えたいことはただひとつ――指でも殺せるよ!
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