オリンピック招致に向けて、日本クレー射撃協会会長の麻生太郎氏がプレゼンターの1人に選ばれた。日本オリンピック委員会(JOC)の理事に、日本スケート連盟会長の橋本聖子氏が就任した。さらに、谷亮子氏が全日本柔道連盟の理事に就任した。

「この3人に共通することは何?」ちょっとひねればオリンピック出場と答えるかもしれない。答えはもっと単純、3人とも国会議員だ。ここで気になるのは「政治家って、そんなに暇なの?」だ。

この3人に限ったことではなく、与野党国会議員だけでなく、地方自治体の首長や議員にも、会長、理事、顧問、委員、相談役、参与などなど、肩書きを5個10個と持った政治家はゴロゴロいる。団体からすれば箔付けや何かの折に口利きを頼め、議員にすれば顔や名前が売れる上に、有形無形の支援が期待できる。WIN‐WINの関係だが、それはあくまでも団体と政治家内の話。

中にはお飾りで実務は無きに等しい立場もあるだろう。しかし最初に挙げた3人のような役割は、どれも厳しい状況の真っただ中で真剣に取り組むもののはず。やはり気になるのは「政治家って、そんなに暇なの?」だ。

先ごろ国会は、安倍総理の問責決議が野党の賛成多数で可決、重要法案を残したままで閉会した。国会がないからと言って、議員は無報酬にならない。給与に当たる歳費(月額約130万円)は支給される。さらに文書通信交通滞在費(月額100万円)、立法事務費、秘書給与など、役職などによっても変わるが、さまざまな手当てもある。これらは政治家としての活動に対するものだ。


3人の起用についてもっともらしい説明もある。しかし「重要な役割で余人をもって代えがたい」とするなら、それこそ政治活動の片手間で取り組むのはおかしいのではないだろうか。むしろ政治活動こそ片手間仕事なのかもしれないが。


※写真は、麻生太郎氏公式サイトより


【関連リンク】
麻生太郎オフィシャルサイト
http://www.aso-taro.jp/


橋本聖子事務所
http://www.seiko-hashimoto.com/


谷亮子 公式ホームページ
http://www.taniryoko.jp/[リンク]