北朝鮮が旅行者向けルールをさらに緩和、モバイルインターネット利用が可能に
米Associated Press (AP通信)によれば、北朝鮮は旅行者の携帯電話持ち込みルールをさらに緩和し、同国キャリアが販売するSIMカードを使ってのインターネットアクセスも間もなく可能にする予定だという。

これにより、従来は音声通話のみが許されていた持ち込みの携帯電話利用で、今後はWebブラウズやメールチェック、SNSの利用も可能になる。

北朝鮮での携帯電話利用については先月1月、同国への旅行者が事前に許可された端末について持ち込みが可能になり、さらに現地キャリアのKoryolinkが提供するSIMカードを挿入することで、韓国を除く北朝鮮国外の国々との音声通話が可能になっていた。

ただし、このSIMカードではインターネット接続は行えず、ネットワークも現地人とは別に構築されたもので、相互通話は行えない仕様だった。

今回のさらなるルール緩和により、インターネットの利用が可能になり、スマートフォンを持ち込んでの本格的な活用が可能になったといえる。

アクセス制限等の詳細はAPの記事には記されていないが、SkypeやTwitterの利用が可能だとの表記があり、おそらくは現地人向けのネットワークと隔離されていることから、特に大きな制限なしでサービスを利用可能だとみられる。

なお、現地人向けのSIMカードでは引き続きインターネット利用が制限されており、SMSとMMSの利用のほか、ビデオ通話、現地情報サイトのRodong Sinmunなど、制限されたネットワークとコンテンツのみに限られている。

音声通話についても、ルール緩和後も条件は変わらない。

なお、先日Googleが同社地図サービスの「Google Maps」で北朝鮮の一部地域の地図データが利用可能になったことを発表しているが、今回のルール緩和により現地に行ってスマートフォン上から地図サービスの利用が可能になったとみられる。

ただし、位置情報取得に必要な3GアンテナやWi-Fiホットスポットの情報がどこまで利用できるかが不明のため、どの程度の精度で位置測定できるかは未知数だ。

(記事提供: AndroWire編集部)