日本製造業の後継者はAKB48に他ならない。カイゼンを徹底し、顧客第一主義を貫く商品づくりの2点において、モノづくりとAKB48は奇妙な合致を見せる。AKB48に未来を感じることは、日本に未来を感じることだ。

・AKB48〜日本製造業の正当な後継者

2012年6月に実施された第4回AKB総選挙では総投票総数は138万票にいたった。第1回の総選挙が5万票だったのにくらべて、わずかの期間で27倍ほどに拡大している。みんながテレビ中継に釘付けになったこのイベントは、たしかに国民的イベントといえるほどに成長した。また、先日発表された2012年の上半期のオリコンチャートはAKBとその姉妹グループで塗りつくされた。

このモンスターグループのヒット要因はなんだったのか。

これまで、AKBの躍進理由がさまざまな観点から説明されてきた。もちろん、楽曲の良さ、メンバー一人ひとりのキャラ、「会いに行けるアイドル」というコンセプト抜きには語れない。しかし、説明される要因のどれもが、決定的なものではない。もし何か一つの要因だけによるものであれば、他のアイドルグループが真似して、あっというまに人気を博しているはずだ。

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