櫻井よしこ氏ら有識者が米で慰安婦の意見広告、韓国で「歴史のわい曲!」と物議に

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作曲家のすぎやまこういち氏やジャーナリストの櫻井よしこ氏ら有識者でつくる「歴史事実委員会」が、米紙に慰安婦問題に関する意見広告を掲載し、韓国で物議をかもしている。

広告は、米ニュージャージー州の地元紙「スターレッジャー」に4付で掲載された。広告のタイトルは「私たちは真実を記憶している(Yes, We remember the facts)」。慰安婦問題について、韓国が主張する「日本軍による強制連行」を裏付ける資料はないと訴えた。

意見広告の賛同者には、民主党の松原仁前拉致問題担当相や自民党の安倍晋三総裁ら国会議員38人も名を連ねた。

慰安婦問題の広告といえば、韓国の大学教授や歌手が、韓国内外で盛んに展開しているのは日本でもよく知られている。例えば、最近彼らが手がけた「覚えていますか?(Do You Remember?)」という意見広告には、1970年に西ドイツのブラント首相がホロコースト慰霊碑の前でひざまずいている写真に、日本もドイツから学ぶ必要があるとの主張が記されている。このような意見広告を通じ、日本政府に慰安婦問題について謝罪するよう求めているのだ。

韓国メディア「NEWSIS」は、「日本は5月以降、慰安婦問題や独島について、政府と民間が以前にはなかった攻撃的な姿勢をみせている。慰安婦の碑が建立された際は、日本の領事館がパリセイズパークを訪れ、撤去を要請。続いて自民党議員3人も抗議訪問した」と日本の動きについて伝えている。

韓国の市民参与センターのキム・ドンチャン代表は、「米国の新聞に慰安婦の歴史を否定する広告を掲載するとは、ずうずうしく卑劣だ」「日本が今も世界の普遍的な“人権イシュー”を無視し、歴史をわい曲していることは憂慮すべきこと」と批判した。

米国では10月末、「竹島は日本の領土」と書かれたくいやステッカーが見つかり、韓国総領事館が捜査で浮かび上がった日本人5人を現地警察に通報する出来事があった。韓国では、今回の意見広告と、くいやステッカーを設置した日本の右派が関係しているとの見方が出ている。

参照:NEWSis

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