竹中工務店は、横浜都市みらいから受注した、国内初となる耐火木造の大型商業施設「サウスウッド」(横浜市都筑区)の施工に、7月1日に着手する。同施設は、開発の進む横浜市北部、横浜市営地下鉄「センター南」駅前に立地する地下1階、地上4階の商業施設で、2013年9月の竣工を予定している。

 同プロジェクトは、”Green Neighborhood”をコンセプトとした環境配慮型建築を目指し、「木造化」を積極的に導入したプロジェクト。具体的には、木材(カラマツ)の内部にモルタルの耐火層を持つ、竹中工務店が独自に開発した耐火集成部材「燃エンウッド」を2〜4階の主架構(柱、梁)に採用する。「燃エンウッド」は、建築基準法が定める1時間の耐火性能を有し、約9mスパン(柱間の長さ)の空間性の高い木造建築物を実現するもの。

 同プロジェクトのような防火地域に建設される大規模建築は、建築基準法により耐火建築としての性能が求められるため、これまで木造での建設が困難だった。今回、柱・梁とも耐火集成材として国土交通大臣認定を取得した「燃エンウッド」を採用することで、大規模な木造建築が実現可能となった。