■ ポジション別 ベストプレーヤー

サッカーダイジェストの先週号にならって、「日本代表のポジション別 歴代ベストプレーヤー」を考えてみました。対象は、サッカーダイジェストと同様に、1992年のオフトジャパンから2011年のザックジャパンとしました。選考のスタンスとしては、

 ・フル代表での実績を最優先に考える。
 ・ただし、困ったときは、五輪代表やユース代表での実績も加味する。
 ・基本的には、クラブチームでの活躍は考慮しない。

とします。


5回目は、ボランチ編。


 → このポジションはもっとも悩むポジションであり、5人に絞るのも一苦労である。とりあえず、候補者を挙げていくと、MF森保一(サンフレッチェ広島)、MF山口素弘(横浜フリューゲルス)、MF名波浩(ジュビロ磐田)、MF稲本潤一(ガンバ大阪)、MF遠藤保仁(ガンバ大阪)、MF明神智和(柏レイソル)、MF福西崇史(ジュビロ磐田)、MF鈴木啓太(浦和レッズ)、MF阿部勇樹(浦和レッズ)、MF長谷部誠(ヴォルフスブルク)という10名。

他にも、MF本田泰人(鹿島アントラーズ)、MF伊東輝悦(清水エスパルス)、MF戸田和幸(清水エスパルス)、MF中田浩二(鹿島アントラーズ)、MF小野伸二(フェイエノールト)、MF中村憲剛(川崎フロンターレ)という選手が頭の中に浮かんでくる。


この中でベストプレーヤーに値すると思われるのは、MF名波浩(ジュビロ磐田)、MF稲本潤一(ガンバ大阪)、MF遠藤保仁(ガンバ大阪)の3人。MF名波は1998年W杯、2000年のアジアカップの中心選手で、重圧のかかる「10番」を背負ってプレーした。人を使うプレーは「天才的」だった。

MF稲本は2002年、2006年、2010年と3度もW杯に出場しており、2002年ではベルギー戦とロシア戦でゴールを決めるなど、ヒーローとなった。ユース時代から常にチームの中心としてプレーしており、1999年のワールドユースは怪我もあって本来のプレーが見せられなかったが、2000年のシドニー五輪、2000年のアジアカップは大車輪の活躍。を見せた。

MF遠藤は、MF稲本が怪我をしたこともあって、1999年のワールドユースはレギュラーで準優勝に貢献。2000年のシドニー五輪はバックアップメンバーにとどまったが、ジーコジャパンで代表に定着すると、オシムジャパンでも、岡田ジャパンでも、ザックジャパンでも不動の存在となった。


この3人は甲乙つけがたいが、ここでは、1位はMF遠藤、2位はMF稲本、3位はMF名波としたい。

MF遠藤はAマッチは106試合に出場しており、MFとしては史上最多のキャップ数を誇る。「MF遠藤の後継者がいない。」という問題が生じているが、それだけ貴重な選手である。2位のMF稲本はポテンシャルだけを考えたら、歴代のボランチの中で図抜けた存在。W杯に3度出場して2ゴールを挙げているので十分に「成功組」なのであるが、それでも、もっと出来たのでは?という気もしてしまう。20代中盤以降に勢いが止まってしまったのは残念であったが、上位に入れないわけにはいかない。


4位、5位も混戦で、個人的な「好み」や「思い入れ」が反映されやすい状況であるが、あえて選ぶとすると、4位は、MF山口素弘(横浜フリューゲルス)、5位は森保一(サンフレッチェ広島)。MF山口は加茂ジャパンと大一次岡田ジャパンの軸の選手で、MF中田英、MF名波、MF山口のトライアングルは歴代屈指のものがあった。5位はオフトジャパンのキーマンだったMF森保。デビューした頃は無名であったが、司令塔のMFラモスをうまくサポートした。当時は「ボランチ」ではなく「守備的MF」と呼ばれたが、「華やかではないが大事な仕事がある。」ということを日本中に知らしめた功績は大きい。




ということで、以下に決定しました。


 1位:遠藤保仁(横浜フリューゲルス、ガンバ大阪など):国際Aマッチ 106試合9ゴール

 2位:稲本潤一(ガンバ大阪、フルハムなど):国際Aマッチ 82試合5ゴール

 3位:名波浩(ジュビロ磐田、ベネチアなど):国際Aマッチ 67試合9ゴール

 4位:山口素弘(横浜フリューゲルス、名古屋グランパスなど):国際Aマッチ 58試合4ゴール

 5位:森保一(サンフレッチェ広島、ベガルタ仙台など):国際Aマッチ 35試合1ゴール


次回は攻撃的MFです。

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